米Workdayは、人事と財務を統合してミッションを永続的に前進させる同社のプラットフォーム上で、AIアプリケーションやAIエージェントのカスタマイズ・連携を容易にする、新たなAI開発者向けツールセットを6月3日(現地時間)に発表した。
今回、発表されたツールセットには、Agent Gateway、AI Widgets、AI Gateway APIの拡張が含まれている。
Agent Gatewayを活用することで、開発者はサードパーティのAIエージェントをWorkday Agent System of Record(ASOR)に連携して、シームレスなAIエージェントの登録や、AIエージェント同士のコラボレーションが可能になる。また、パートナー企業は新たに設立されたWorkday Agent Partner Networkへの参加を通じて、自社のエージェントをWorkday Marketplace上で提供でき、ユーザーは自社のニーズに最適なエージェントの選択・利用が可能になるとともに、人とデジタルの両方のワークフォースを、一元的かつ信頼性の高い方法で管理できる。
AI Widgetsは、アプリケーションに組み込んで、カスタムプロンプトを定義することによって、パーソナライズされたAIアシスタントの提供を可能にし、人事や財務のユースケースにおいてコンテンツの迅速な作成や改良を実現する。顧客サポートやよくある質問への自動応答、タスクのガイドなどに役立つ。
AI Gateway APIの拡張では、新たなWorkday AIサービスをアプリケーションにネイティブで組み込めるようになり、ユーザーは自然言語を利用してレポートに関する質問をしたり、ドキュメントの内容を理解したりできるようになる。
あわせて同社は、開発者のコーディングを加速する対話型AIコンパニオンのDeveloper Copilotを機能拡張して、Workday Extend全体での活用を可能にした。Developer Copilotは、開発者の生産性を50%以上向上させることが実証されており、今後は以下のように活用できるようになる。
- コードやデータクエリの生成:Developer Copilotとのチャットを通じたコードやデータクエリの生成、およびアプリケーションへの組み込み
- 最適なAPIの特定:特定のユースケースに応じた最適なAPIの提案、および直ちに活用が可能なサンプルの提示
- オーケストレーションの生成とドキュメント化:オーケストレーションの迅速な生成、およびその動作の要約による常に最新となるドキュメントの自動生成
さらに、新たなCLIであるWorkday Developer CLIを発表しており、日々の開発タスクを自動化してより円滑にチームとコラボレーションできるようになるほか、WorkdayのDevOpsワークフローへのスムーズな統合が可能になる。
なお、今回発表された新機能は、2025年末までに提供開始を予定している(日本語での提供は未定)。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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