Skills設計のベストプラクティス
効果的なSkillsを設計するには、ClaudeがどのようにSkillsを認識・実行するかを理解する必要があります。コンテキストウィンドウはClaude実行時の共有リソースであり、システムプロンプト、会話履歴、Skillsのmetadata、そして実際のリクエスト内容が含まれます。
前回説明したように、Claude起動時にはSkillsのmetadata(nameとdescription)のみが先にコンテキストウィンドウに読み込まれます。そのため、「このSkillsはいつ使うべきか」「何のために存在するのか」をmetadataに明確に記述することが、適切なSkills検出の鍵となります。
Metadataの設計
nameフィールドの命名規則
公式ドキュメントでは、Skillsが提供するアクティビティや機能を明確に表す動名詞(動詞+-ing)の使用を推奨しています。
推奨例:
-
processing-pdfs、analyzing-spreadsheets、testing-code
許容可能な代替案:
-
名詞句:
pdf-processing、spreadsheet-analysis -
アクション指向:
process-pdfs、analyze-spreadsheets
descriptionフィールドの記述方法
descriptionはSkillsの検出と機能説明の両方の役割を担う重要な要素です。シンプルでわかりやすく記述することが鉄則ですが、以下の点に注意が必要です。
記述すべき内容:
- Skillsの機能
- 使用タイミング
視点の統一:
三人称で記述することを推奨します。descriptionの内容はシステムプロンプトに挿入されるため、視点が一貫していないとClaudeがSkillsを正しく検出できない可能性があります。
良い例:
- 「Excelファイルを処理してレポートを生成する」
避けるべき例:
- 「Excelファイルの処理をお手伝いします」(一人称視点)
- 「これを使ってExcelファイルを処理できます」(二人称視点)
本文の設計
SKILL.mdのbody(本文)は、500行以内に抑えることを推奨します。これを超える場合は、内容を整理し、適切な単位でバンドルファイルに切り出しましょう。適切な分割により、Claudeがより効率的にSkillsの内容を理解・実行できるようになります。また、実用的なパターンの提示と実行時の適切な自由度を与えることも有効です。
