AIの活用はすでに「当たり前」──DORA調査が示す開発者の現在地
関本氏はまずGoogleが主導するDevOps技術調査「DORA(2025 DORA State of AI-assisted Software Development Report)」を引用し、開発者の間でAIがどこまで浸透しているかを紹介した。
仕事でAIを活用していると答えた開発者は90%に達し、最近の勤務でAIを使用した時間の中央値は2時間、AIへの依存度が中程度以上と答えた割合は65%に上った。新しいコードをAIによって書いたと回答した割合も70%を記録しており、もはやAIの活用は特別なことではなくなっている。
Google社内の実績も着実な成果を示していた。全コードの54.9%がAIによってドラフトされており、エンジニアリングチームの開発速度は16%向上した。「時系列のデータを見て分かる通り、常に伸びているイメージです。堅実にどんどん伸びています」と関本氏は説明する。
DORAの調査は、AIのソフトウェア開発におけるプライマリロールを「AMP(アンプ)」と位置づけた。コンサートホールで使う増幅器のように、AIは開発者の能力を代替するのではなく増幅する存在だという解釈だ。
続いて関本氏は、AIエージェントの活用形態を3段階に整理した。2年ほど前に一般的だった「プロンプトと応答」は、人間がすべてのアクションを担うシングルタスク型だ。現在主流の「インタラクティブエージェント」は、会話を通じてエージェントが複数のタスクを実行する形態へと進化した。そしてさらに先を行く「自律エージェント」は、GitのコミットやIssueへの対応まで自律的にこなす。人間の関与度(Human in the loop)は低くなり、最終的には「Humans not in the loop」の世界となる。

