プログラミング言語からもプラットフォームからも独立したバーチャルマシンによるコンパイラ基盤「LLVM(Low Level Virtual Machine)」バージョン2.5が、3月2日にリリースされた。LLVMは、JITやオプティマイザでモダンなコンパイルテクノロジーを実装し、GCCに代わるコンパイラとなるのではないかと注目されている。
UIUC(イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校)を中心に開発されているコンパイラ基盤「LLVM(Low Level Virtual Machine)」バージョン2.5が、3月2日にリリースされた。2008年11月の2.4以来のバージョンアップだ。
リリースノートおよびアナウンスによると、主な改良は以下の通り。
- XCoreバックエンド
- llvm-gccのGNU Fortranフロントエンドサポート
- WindowsでのビルドにCMakeを使用
- ユニットテストにGoogle Testを使用
- ネイティブコードジェネレーターで多倍長整数をサポート
- bisonを使用しないのでWindowsでビルドしやすくなった
- 整数演算のオーバーフローに関連するサポート
- 新しいドキュメント「Writing an LLVM Compiler Backend」
そのほか、Objective-Cサポートが改良(ガベージコレクションなど)されたClang(LLVMネイティブなフロントエンド)や、VMkit(Java VMおよび.NETサポート)など外部プロジェクトも多数の改良がされている。
LLVMは、プログラミング言語からもプラットフォームからも独立したバーチャルマシンによるコンパイラ基盤。JITやオプティマイザでモダンなコンパイルテクノロジーを実装し、GCCに代わるコンパイラとなるのではないかと注目されている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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