各種コンポーネントの入手方法と開発環境の整備
ここまでで、クラウド・コンピューティングの基礎知識とWindows Azureの概要について考えました。では早速、Windows Azureの開発環境を整えていきましょう。
システム要件
Windows Azureの開発環境のシステム要件は次のとおりです。
- Windows Server 2008またはWindows Vista SP1
- .NET Framework 3.5 SP1
- IIS 7.0(ASP.NETとCGIおよびWCF HTTP Activationが有効化されていること)
- Microsoft SQL Server 2005/2008(Express Edition含む)
また、システム要件として必須ではありませんが本稿では開発環境としてVisual Studio 2008の利用を前提に話を進めます。Visual Studio 2008を利用する場合はSP1の適用が必須です。また、有償版のVisual Studio 2008ではなく無償のMicrosoft Visual Web Developer 2008 Express Edition with SP1を利用することもできます。
コンポーネントの入手
以下のリンク先から必要なコンポーネントを入手してください。
- Windows Azure Software Development Kit (March 2009 CTP)
- Windows Azure Tools for Microsoft Visual Studio May 2009 CTP
無償のMicrosoft Visual Web Developer 2008 Express Edition with SP1を利用する場合、以下から入手してください。
Microsoft Visual Web Developer 2008 Express Edition with SP1を導入する際、任意でMicrosoft SQL Server 2008 Express Editionをインストールすることができますが、これも必須ですので必ずインストールしておいてください。
開発環境の整備
本連載では以下の環境でサンプルを実装します。
- Windows Vista SP1
- .NET Framework 3.5 SP1
- IIS 7.0(ASP.NETとCGIおよびWCF HTTP Activationを有効化)
- Visual Studio 2008 SP1
- Microsoft SQL Server 2005かそれ以降のバージョン
IIS 7.0は以下の手順に従って設定してください。
- [コントロールパネル]-[プログラムと機能]-[Windowsの機能の有効化または無効化]を選択。
- [Microsoft .NET Framework 3.0]以下の[Windows Communication Foundation HTTP Activation]のチェックボックスを有効にする。
- [Internet Information Services]以下の[World Wide Web サービス]-[アプリケーション開発機能]を開き[ASP.NET]と[CGI]のチェックボックスを有効にする。
- 同じく [Internet Information Services]以下の[World Wide Web サービス]-[HTTP共通機能]を開き[静的コンテンツ]のチェックボックスを有効にする。
- [OK]ボタンを押下し設定を適用する。
環境が整ったら、Windows Azureの開発キット、Windows Azure SDKをインストールします。本稿執筆時の最新バージョンは2009/3/18リリースの1.0.2.0です。先ほどのリンクから入手したインストーラを実行し、ウィザードに従ってインストールを完了させてください。
さらに、Visual Studio 2008 用の開発ツールである、Windows Azure Tools for Microsoft Visual Studioもインストールしましょう。本稿執筆時の最新バージョンは2009/5/27リリースの1.0.20521.1202です。やはり先ほど入手したインストーラを起動し、ウィザードに従ってインストールを完了させます。
以上で、Visual Studio 2008を利用したWindows Azureアプリケーションの開発環境が整いました。