はじめに
本連載では、PHPまたはプログラミング初心者の方を対象に、PHPを用いたWebアプリケーションの作成方法を説明していきます。今回は、ECサイトの会員登録画面、およびログイン機能を作成します。PHPの環境構築に関しては第2回を参照ください。
対象読者
- プログラミングが初めてでこれから学習する予定の方
- プログラミングの経験はあるがPHPが初めての方
これまでの連載
初級編
- 第1回「プログラムってなんだろう?PHPってどういうもの?」
- 第2回「XAMPPをインストールして開発環境を整えよう!」
- 第3回「変数の扱い方を習得しよう!」
- 第4回「条件分岐と繰り返しを使いこなそう!」
- 第5回「入力フォームを使ってデータを送受信しよう!」
- 第6回「データベースの基礎を理解しよう!」
- 第7回「PHPを使ってデータベースを操作しよう!」
応用編
動作確認環境
PHPが動作する環境が必要となります。以下に、今回のアプリケーション作成/動作確認に用いた環境を示します(インストールにあたっては最新安定版の使用を推奨します)。本記事は、Internet Explorer 7にてブラウザの動作確認を行っています。
- Windows XP SP3
- PHP 5.2.6
- Apache 2.2.9
- MySQL 5.0.67
- phpMyAdmin 2.11.9.2
また、上記のサーバ環境を一括でインストールできるパッケージ「XAMPP」がありますので、こちらもご活用ください。インストール方法は第2回を参照ください。
なお、本連載ではWindows版XAMPPをインストールした前提で、「Cドライブ」→「xampp」→「htdocs」がApacheの監視フォルダ(ドキュメントルート)であるものとして説明をします。本稿のサンプルソースは、「XAMPP」コントロールパネルより「Apache」および「MySQL」を開始したうえでご利用ください。
今回作成するプログラムは、ECサイトのログインのしくみを分かりやすく解説することに焦点を絞っているため、セキュリティ上の対策を何も施していない状態です。そのため、このままサイトを公開してしまう事は好ましくありません。セキュリティに関しては、本連載の最後に解説します。
事前準備
今回のECサイトのデータベース構造に関しては、第8回をご覧ください。第8回の手順に沿ってデータベースを作成し、第8回のサンプルソースに同梱されているec_html
フォルダを、フォルダごとC:\xampp\htdocs
以下にコピーしておいてください。また、m_customers
に入っている実際のデータもphpmyadminで確認しておきましょう。
今回の作成範囲
今回は、会員登録画面と左側メニューのログイン機能を実装します。
ログイン機能は本連載の次々回以降で説明する、注文確定の処理で必要になってきます。これらの機能の概要としては次のとおりです。
- 機能(1):登録されている顧客情報のID、パスワードを元に、左側メニューよりログインする。
- 機能(2):未ログイン状態で会員登録画面にアクセスした場合は顧客情報を新規登録する。
- 機能(3):ログイン済状態で会員登録画面にアクセスした場合は顧客情報を更新する。
実際にデモ画面にて、上記の動作を確認できます。会員登録デモ画面にアクセスし、会員登録後、IDとパスワードを登録しログインしてみてください。IDとパスワードは必ず半角英数字で設定して下さい。
ログイン後、もう一度会員登録画面にアクセスすると、登録済情報が入力された状態で画面が表示されることも確認してください。