今年も大人気「ハニーポット」~自由選択講義
続いて、4日目の自由選択科目を見ていきましょう。自由選択科目では、午前と午後に分けてそれぞれ用意された講義を選んで受講する形式になっており、今年も多くの講義が用意されました。
自由選択講義は1セッション4時間ですが、濱本講師によるハニーポットの講義だけ、午前午後を通して8時間の講義になっています。毎年大人気の講義で、私がキャンプ2007に参加した時もこの講義を受講しました。
最初に行われたのが、ネットワークの調査として、実際にping、tracerouteなどのコマンドを使い、ネットワーク上のパソコン、ルータなどを明らかにしていくという実習。キャンプのネットワークは、毎年講師によって設計されていますが、今年の参加者はネットワークが得意なようで、私が参加した年は、自分が所属しているネットワークのことしか明らかにならなかったのに、今年は、プログラミングコース側のネットワークや、ルータの外側のIPアドレスまで調査されました。
2つ目の実習は、仮想マシンを使い、実際のウイルスを解析するというもの。これには、参加者は結構苦戦していたようで、かなり時間がかかっていました。解析クラスを取ってこの講義に参加した人の中には、解析クラスで得られた技術を早速活用して逆アセンブラを利用し、挙動を調べている人もいました。
そして最後には、実際に侵入された形跡のあるハニーポットの仮想マシンで、侵入者が何をしたかを調べる実習が行われました。私も受けたことのある実習です。実際に侵入されただけあって要素がたくさんあり、なかなか手ごわい調査です。この仮想マシンでは、コマンドが置き換えられていて、lsしても特定のファイルが見えなくなっており、そこに気付くことができるかどうかが大きなポイントになっていました。実際に侵入されたハニーポットだけあって、参加者たちはとても意欲的に取り組んでいて、教室の前方にある解析結果を書くホワイトボードはすぐに埋まってしまうといった具合でした。

WEPはダメ! ぜったい! ~無線LANのセキュリティ~
滝崎講師による、無線LANのセキュリティの講義は、セキュリティコースのみならず、プログラミングコースにとっても、とても印象的なものになったと思います。この講義では、まず、無線LANの暗号化方式について説明したあと、実験用に立てられたアクセスポイントでWEP暗号化方式を使った無線LANを、配布されているツールによってクラックするという実習が行われました。驚くことに、WEPキーが1分たらずにいとも簡単に解析されてしまいます。簡単にクラックされているのを見て、WEPはもう使いたくないと言っている参加者もいました。
また、無線LAN調査の実習も行われました。これは、Kismetというツールを使い、周辺にある無線LANの情報を収集。Kismetを実際に立ち上げ、無線LANのアクセスポイントを見つけると、音が出るようになっています。これを立ち上げたパソコンで音量を最大にして、キャンプ会場内の各教室を回った後、会場の敷地内において無線LANの調査をするという、アクティブな調査です。
この身体を使った(?)大調査は、会場の別教室からはもちろん、会場の外でも、好奇の視線が向けられていました。こういうことができるのも、キャンプならではのことで、参加者は恥ずかしがりながらも、楽しそうに調査をしていました。実際に無線LANを調査してみると、互換性のためか、まだWEPを使っているところも少なくないようです。確かに、WEPの危険性については、まだ十分に周知されているとは言えません。この実習を受けた学生たちが今後、学校やその他の場所でWEPの危険性について、声を大にして訴えてくれるといいのですが…。

そのほか、上野講師による暗号と暗号解読、塩月講師によるバッファオーバーフローなどの不正実行防止、宮本講師による仮想マシンにおけるセキュリティ、吉田講師によるクライアントセキュリティの講義など行われました。
第3回は、企業見学会と自由選択科目についてお届けしました。基礎から応用、応用から実技へ…だんだん盛り上がってきました。次回は、お待ちかね(?)プログラミングコースの様子をお届けしたいと思います。
