はじめに
前回まではPOIの提供するAPIを直接利用することでExcelを操作し、応用編では帳票を作成する方法も紹介しました。これらのAPIを利用することは直感的で分かりやすいのですが、低レベルのAPIであるためどうしてもコーディング量が多くなってしまう面があります。
そこで今回はオープンソースのフレームワークを利用することで、より簡単にExcelを利用した帳票作りができる方法を紹介してみたいと思います。
対象読者
- JavaでExcelファイルを操作したい方
ExCella Reportsの準備
オープンソースのフレームワークとして、「ExCella Reports」を利用します。対応している環境は下記になります。
種類 | 名称 |
Java | J2SE 5.0以上 |
Excel | 2000(xls)~2007(xlsx) |
早速、ダウンロードページから入手してみましょう。ここではサンプルプログラムやソースも含まれている「excella-reports-all.zip」をダウンロードします。ダウンロードした「excella-reports-all.zip」を適当なディレクトリで解凍したら、「excella-reports-1.3.jar」と「lib」フォルダ配下のJarファイルがクラスパスに通るようにします。以上で簡単に環境構築が整いました。
ExCella Reportsの特徴
ExCella Reportsの特徴を簡単に挙げておきます。なお、ExCella Reportsの仕組みや利用方法の詳細な情報はExCella Reportsリファレンスガイドから取得できます。
- タグが記述されたExcelテンプレートから、ExcelやPDFの帳票を作成できます
- ストリーム出力を利用して、作成した帳票をWebブラウザから開くことができます
- ピボットテーブル、ピボットグラフを利用した分析帳票を作成できます
それでは、 まずは動かしてみるのが一番なので「samples」フォルダ配下にある請求書を作成するサンプルプログラム「InvoiceReporter.java」を実行してみることにしましょう。