NVIDIAは、カリフォルニア州サンノゼで開催中の「GPU Technology Conference」において、14日(現地時間)に、GPUで高速化したアプリケーションをLinuxベースのシステムやMac OSベースのシステムで開発できる、世界初の統合開発環境「NVIDIA Nsight」のEclipse Editionを発表した。
「NVIDIA Nsight」は、デバッギングやプロファイリングが可能なツールで、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)や、グラフィックスの開発において、CPUとGPUのパフォーマンスを最適化できる。
今回発表したEclipse Editionは、幅広く利用されている生産性の高い、オープンソースのEclipseフレームワークをベースにしており、CUDAを使ってGPUで高速化したアプリケーションの開発やデバッグ、最適化が可能となっている。
主な機能としては、動作の遅いシーケンシャルなCPUループを、並列処理のGPUカーネルへ変換する際に便利な「自動コードリファクタリング」や、自動パフォーマンス解析とステップバイステップのガイダンスによって、アプリケーションパフォーマンスのボトルネックに対処する「統合エキスパート解析システム」を搭載する。
また、CPUコード、GPUコードともに構文のハイライト表示と自動補完に対応しているので、プログラミングの効率を向上できる。さらに、統合サンプルコードやオンライン文書を用意している。
なお、同社はWindowsに対応する「NVIDIA Nsight」のVisual Studio Editionについても、さまざまな機能拡張やアップデートを行った最新バージョンを発表した。新機能として、CUDA C/C++コードをハードウェアネイティブな形式でデバッグ可能な、ローカルなシングルGPUデバッギング機能を搭載する。
ほかにも、フレームプロファイラとデバッガのパフォーマンスを向上するとともに、DirectX 9のフレームデバッギングやフレームプロファイリング、解析をサポートしている。
「NVIDIA Nsight」のEclipse Edition、Visual Studio Editionともに、「NVIDIA GPUコンピューティング登録開発者プログラム」に登録すれば、無償プレビューを利用できる。
【関連リンク】
・NVIDIA
・「NVIDIA GPUコンピューティング登録開発者プログラム」(英語)
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