ソーシャルアプリケーションを力強く支援する『Heroku』
続いて登壇した株式会社セールスフォース・ドットコム相澤歩氏は、『Heroku』について「ソーシャルアプリケーションを支え、デベロッパーの力を最大化するプラットフォームのリーダー的存在」と紹介。すでに200万以上のアプリケーションが『Heroku』の上で稼働しており、そのうちの多くがFacebook、そしてそれ以外のソーシャルとの連携を行っているという。『Heroku』のブレークスルーは2011年9月、Facebookとの内部的な統合が図られたことだろう。今ではFacebookアプリケーションのデフォルトのプラットフォームとして認識され、スターバックスやディズニー、アシックスなどの大手企業でも活用されているという。
それではいったい『Heroku』とは、どのような技術なのだろうか。相澤氏は「『Heroku』を利用するために新しく身に着ける必要のあるスキルはほとんどない」とし、既存で取得した技術が大いに活かせると語る。例えば、サーバを用意することなく、あらゆる開発言語やフレームワークを実行でき、スケールイン&アウトも自由に行える。つまり、開発者の生産性をアプリケーションに集中させ、構築までの時間を大幅に削減することができるというわけだ。
「あくまで関係者全員が必死に取り組んだものではあるが、『Heroku』によってここまでできた実績と考えていただければ」と前置きしながら、相澤氏は、ある組織での事例を紹介した。リアルイベントとWeb上でのソーシャルとを連動させた企画を、ビジネス起案からサイト公開までたった1週間で実現することができたという。
それを受けて、相澤氏は「Herokuの活用は、ベンチャーや中小企業だけでなく、大手企業や官公庁なども関心を示している。そうした厳しい水準の非機能要件を求められる組織の仕組みでも十分に『Heroku』は活用できる」と『Heroku』の有用性を強調。『Heroku』についての技術的情報提供は、現在は、英語によるものが主流だが、ユーザーコミュニティを主体とした日本語での勉強会や情報提供も活発に行われているという。興味のある方は早めにフォローされることをおすすめする。
株式会社セールスフォース・ドットコム