詳細ページ作成時の注意点
テーブルの値を1行1ページとして詳細ページ表示するときには、テーブルから一覧ページを作成した時にはなかった注意点があります。
このようなデザインをした場合、テーブルのデータが複数あったときに、どのデータを表示するかをどのように指定したらよいでしょうか。
標準的な手法としては、一覧を表示して各データにリンクを設定し、そこから各レコードの単票を表示する方法がありますが、今回はForguncy特有のセル型である「レコードナビゲーション」型を使ってページを作成します。
しかし、これだけでは実行してもテーブルに結びつけているのにレコード数は0になってしまいます。
その対策には、同じページ内に一覧を追加しておくことです。
しかしこれでは見た目が悪すぎるので、一覧を表示している範囲を非表示にします。
これで実行すれば想定した感じのページとして表示できます。
ExcelシートからForguncyページを作成
次に、Excelシートからテーブルではなくページを作成する手順をみてみましょう。
(1)ファイル指定
[データ]-[Excelからページ]メニューを選択して[外部データの取り込み]ダイアログを開いたら、先ほどのExcelファイルを指定します。
(2)シート指定
テーブルへの取り込みはシート単位になるので、取り込みたいシートを指定します。このときにシート全体ではなくシートの選択範囲のみを取り込むこともできます。
今回、「都道府県単位」シートのみを取り込んでみたら、そのシートでは「市町村区単位」シートを参照していたので、追加で「市町村区単位」シートも取り込みました。「市町村区」シートのように実際に値が入っているシートの場合、データやテーブルではなくシート自体に設定されます。
一方、値ではなく他のページへの場合は少々動作が違っていました。他ページへの参照があるページでは、編集画面上でもページ間の参照が定義されているので安心して実行してみましたが正しい表示にはなりませんでした。
どうやら、Forguncyでセルに設定できる数式では、シートをまたがったセル参照などが無効になるようです。編集画面では定義上のエラーとなっていないので、もしかしたら今後実行時にも正しく表示できるようになるかもしれませんが、シート間を数式で結びつけているような場合は、テーブル経由に変更するなどの工夫が必要なようです。
まとめ
Forguncyが内蔵しているWeb機能やDB機能などの構成要素を見るとForguncyが想定しているターゲットが元々大規模を想定せずに気軽に使えるツールを目指しているというのが理解できます。このような流れは何もForguncyだけの話ではなく、例えばLightSwitchやProject Sienaのように同様なアプローチをしている開発環境も登場しています。
Forguncyがそれらのツールよりも1歩抜き出ていると思えるのが、2015年には外部データベースとの接続など大規模な開発にも使えるForguncy Proが登場する予定だということです。Forguncyで作成したプロトタイプを元に受託業者にForguncy Proでの作成を外部委託するという新しい商流も生まれてくる事が予想できます。
このようにForguncyは単なるExcel方眼紙ライクな開発環境という面以上にさまざまな可能性を秘めた製品であるといえるでしょう。