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トランプゲームを作成しながら学ぶ、速習「Cocos2d-x」

無料/国内実績多数のクロスプラットフォーム対応ゲームフレームワーク「Cocos2d-x」の概要と環境構築手順

トランプゲームを作成しながら学ぶ、速習「Cocos2d-x」 第1回

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Cocos2d-xの環境構築

 Cocos2d-xの最新バージョンは3.4です(2015年2月3日時点)。これを利用して開発環境を構築しましょう。Cocos2d-xをビルドするには少なくとも以下いずれかの環境が必要です。Cocos2d-xはフレームワークですので、プラットフォームにより開発環境が異なります。

  • Xcode 5.1以降(iOS/Mac用)
  • gcc4.9以降(Linux用)
  • Visual Studio 2012以降(Windows/Windows Phone 8用)
  • Android NDK r10c(Android用)

 Windows、Linuxの場合は、スクリプトを実行するために下記も必要です。なお、Macは標準でインストールされています。

  • Python 2.7.5

 またAndroidに対応したアプリを作る場合は、一般的なAndroidアプリ開発環境が必要になります。具体的には下記を用意し、任意のフォルダに配置します。必要なものが多いですが、一般的なAndroidアプリ開発環境と同じですので、初心者向けに詳細に説明されているサイトもあります。分からない場合はそちらを確認するといいでしょう。

  • Android SDK
  • Apache ANT
  • JDK(Java SE Development Kit)

Cocos2d-xのダウンロード

 公式サイトのダウンロードページからCocos2d-x v3.4をダウンロードしましょう。ファイルはzip形式で圧縮されていますので、展開して任意のフォルダに配置します。このとき、必ずユーザホームのようなフルアクセス権限を持っているフォルダに配置して下さい。

Cocos2d-xのセットアップ

 展開したCocos2d-xのフォルダには、直下に「setup.py」ファイルが存在し、これによりCocos2d-xの環境変数の設定を行います。また同時にAndroid向けの環境変数の設定も行うことができます。拡張子が「py」ですので、Pythonのスクリプトです。コマンドラインツールより「setup.py」を実行して下さい。下記は、サンプルとしてMacの結果を示していますが、WindowsやLinuxでも同じ手順になります。

本稿の手順における各パスの一覧
  • Cocos2d-x: /Users/<ユーザ名>/Documents/cocos2d-x-3.4
  • Android NDK: /Users/<ユーザ名>/Documents/android-ndk-r10c
  • Android SDK: /Users/<ユーザ名>/Documents/android-sdk_r24.0.2
  • Apache ANT: /Users/<ユーザ名>/Documents/apache-ant-1.9.4/bin(注:binフォルダを指定します)

 (1)cocos2d-xをインストールしたディレクトリに移動します。

 (2)setup.pyを実行します。

図3-1 setup.pyの実行
図3-1 setup.pyの実行

 (3)ログを確認すると、COCOS_X_ROOT、COCOS_TEMPLATES_ROOTが設定されたことが分かります。

 (4)Android NDKのパスを入力します。Android向け開発環境が不要である場合は、エンターキーを押下してスキップします。

図3-2 Android NDKパスの入力
図3-2 Android NDKパスの入力

 (5)ログを確認すると、ANDROID_NDKが設定されたことが分かります。

 (6)Android SDKのパスを入力します。Android向け開発環境が不要である場合は、エンターキーを押下してスキップします。

図3-3 Android SDKパスの入力
図3-3 Android SDKパスの入力

 (7)ログを確認すると、ANDROID_SDK_ROOTが設定されたことが分かります。

 (8)Apache ANTのパスを入力します。Android向け開発環境が不要である場合は、エンターキーを押下してスキップします。

図3-4 Apache ANTパスの入力
図3-4 Apache ANTパスの入力

 (9)ログを確認すると、ANT_ROOTが設定され、コマンドが終了したことを確認できます。

図3-5 setup.pyの正常終了
図3-5 setup.pyの正常終了

 (10)ログの最後で示されているように、sourceコマンドを実行し環境変数を反映します。もしWindowsの場合は、sourceコマンドがないので、コマンドプロンプトの再起動を行って下さい。

図3-6 環境変数の反映
図3-6 環境変数の反映

 以上でCocos2d-xのセットアップは完了です。

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この記事の著者

清水 友晶(Chukong Technologies Japan株式会社)(シミズ トモアキ)

Chukong Technologies Japan株式会社 エンジニアリングディレクター。日本におけるCocos2d-xの普及活動、Cocos2d-x関連サービスの開発に従事。PMやリードエンジニアとして、Cocos2d-xを用いたゲームプロジェクトを多数経験。Cocos2d-xに関する講演および...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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