こんにちは、dotstudioで代表兼エンジニアをやっているのびすけ(@n0bisuke)です。
モノとインターネットを繋げる「IoT」という言葉が度々話題に出るようになりました。しかしまだまだWebエンジニアがハードウェアを触る際には障壁が大きいです。
これまでに「Web屋がIoT始める際の注目デバイス「Tessel 2」を試してみよう」や「Node.jsではじめるArduinoで人感センサ制御」などでWebエンジニアが制御しやすいIoTデバイスやライブラリを紹介してきました。
今回紹介するElectric ImpもWeb屋がIoTに入門する際にオススメデバイスです。
Electric Impとは
IoT向けでSDカード型のデバイス開発プラットホームの一つです。Electric Imp専用のWi-Fi通信モジュールimpModuleを搭載した開発キット、Web上のIDEであるimpIDE、impModuleとAgentの管理実行を司るimpCloudなどを総称してthe Electric Imp Platformとも呼びます。
今回はElectric Impの開発キットの一つ、imp001 card(imp本体)とAprilブレイクアウトボードをセットで紹介します。別々の製品として販売されていますが実際にはセットで扱います。
Electric Imp/Electric Imp April
- 正式名称:Electric Imp(えれくとりっく いんぷ)/Electric Imp April(えれくとりっく いんぷ えいぷりる)
- バッテリー:非搭載
- 電源供給方法:USB給電
- Ethernet:非搭載
- Wi-Fi:搭載
- Bluetooth:非搭載
- 値段:9,800円(本体)/4,000円(Electric imp April)
ちなみにElectric Imp
が正式名称みたいですが、ロゴの表記はelectric imp
になっています。
SDカードサイズで小型
Electric Imp本体はSDカードと同じサイズになっていてかなり小型です。
Electric Imp本体はサイトによるとSDカードサイズですが、標準SDカード装置との互換性は無いとのことです。ただサイズや形は同じなのでMacBookなどに挿入することは可能です。SDカード型ということもあり、TOSHIBAのFlashAirに近い印象があります。
Wi-Fi搭載で初めからインターネットに接続した開発を想定
IoT開発向けという言葉を使っていますが、Electric Impは開発を始める前にWi-Fi(もしくはEthernet)のセットアップをする仕様になっています。インターネットに繋がることを前提に作られていることが分かります。
Electric Impは本体デバイス以外にもWeb開発の仕組みが充実しています。タイトルでプラットホームという書き方をしましたが、Electric ImpのWebプラットホームを使うことで配線を繋げる以外のほぼ全ての制御をWebから行えます。Web屋としてはかなり嬉しい仕様ですね。
Webサーバーも用意されている
IoT開発をする場合、一般的にはデバイス側とWebサーバー側の開発が必要になります。 Electric ImpではAgentと呼ばれる仕組みを持っていて、Webサーバーを自分で用意しなくともサーバーサイドのプログラミングを行うことができます。実際にはSquirrel(スクワール)というプログラミング言語を使い、IDE上で実行することでデバイスと連携するサーバープログラムを作ることができます。
Electric ImpがIoT開発向けと言われるのはこのAgentの仕組みと、AgentプログラムとDeviceプログラムを初めから分けて管理している点が大きいと思います。