Vercelは1月27日(現地時間)、Next.js 16におけるAIコーディングエージェントの知識付与に関する実験結果を同社ブログ内で公開した。
検証の背景には、AIモデルは古いトレーニングデータや未知のAPI情報しか持たず、新しいAPIを正しく扱えないという課題があった。Next.js 16で追加された「use cache」や「connection()」「forbidden()」などのAPIが現在のモデル学習データに含まれておらず、誤ったコード生成や非推奨パターンへの退行が発生していた。
従来のskill方式では、エージェントが必要時に外部のskillを自発的に呼び出し、該当ドキュメントを参照するというものであった。だが実際には、skillが56%のケースで呼び出されずパス率は53%にとどまった。明確な指示文を追加した場合はskill利用頻度が95%に上昇しパス率も79%に改善したが、文言次第で大きく動作傾向が変わるなど、安定性に課題を残した。
一方、AGENTS.mdに圧縮した8KBのドキュメントインデックスを直接埋め込む方法では、すべての評価指標で100%のパス率を記録した。この方式ではエージェントが都度判断せずとも関連情報が常にシステムプロンプトに提示されるため、文脈提供の安定性と即応性が大きく向上した。インデックス形式への圧縮で過剰なコンテキスト増加も抑制可能となった。
この手法は、公式パッケージ@next/codemodのコマンド一発で導入でき、Next.jsバージョンに適合したドキュメント管理を実現する。skill方式は依然として操作が明確な用途や特定アクションに有効であるが、全体的なフレームワーク知識付与においてはAGENTS.md方式の優位性が実証された。
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