はじめに
こんにちは。freee株式会社で働いているSREエンジニアの坂井と申します。クラウド会計ソフトの「会計 freee」をはじめ、「給与計算 freee」や「会社設立 freee」といったクラウドサービスのインフラを支えています。
私は本業の傍ら、個人事業主として技術支援の副業をやっています。コソコソ隠れてやっているわけではなく、もちろん会社公認です。freeeでは副業が認められていて、2つ以上の肩書を持つメンバーは珍しくありません。
最近はテレビや雑誌などのメディアでも、副業のキーワードを目にする機会が多くなってきました。政府も「働き方改革」を掲げて副業を後押ししています。みなさんの中にも、興味を持っている方は多いのではないでしょうか。
でも、副業というとなんだか難しそうな感じがして二の足を踏んでいませんか?
そこで今回は、副業を始めるときに調べたこと、本業と副業を両立させるために工夫していることなど、私の体験談をご紹介したいと思います。
対象読者
- 今の仕事を続けながら副業をやってみたい方
- 本業以外でさらにスキルを伸ばしたい方
副業を始めるときは就業規則をご確認ください。また、公務員の方の副業は法律で禁止されています。
会社員と個人事業主の二足のわらじ
私が個人事業主として開業したのは2017年1月のことです。それまでは、ずっと会社員として働いてきました。転職経験は何度かあるものの、まさか自分が開業して副業を始めるなんて夢にも思っていませんでした。
では、なぜ個人事業主として開業したのでしょうか?
それは本業のfreeeが提供するサービスをドッグフーディングしてみたいと思ったからです(ドッグフーディングとは、自社で開発した製品やサービスをユーザーとして日常的に利用することです)。freeeのミッションは「スモールビジネスに携わるすべての人が創造的な活動にフォーカスできるよう」な社会を作ることです。
小さなビジネスであっても運営に必要な「難しいこと、面倒なこと、大変なこと」は多く、起業や独立をしても経理・財務や給与計算に追われ、本当にやりたいことに集中できない現実があります。
freeeのミッションは「誰もが創造的な活動ができる社会」「スモールビジネスが強く、かっこよく活躍する社会」を実現すること。
このミッションに強く共感して入社することを決めましたが、社会人になってから会社員の経験しかないため、経理や財務といったいわゆるバックオフィスのことをまったく知りません。身をもって体験したことがないので、ユーザーと同じ目線で考えられないことに危機感を抱いていました。
個人事業主として自社のサービスを使い倒した上で社内にフィードバックし、そして自ら改善していく。これが実現できれば会社にも大きなメリットがありますし、何より自分の仕事がより一層楽しくなりそうだなと考えたのです。
少し変わった理由ではありますが、こうして私の会社員と個人事業主の二足のわらじを履いたキャリアが始まりました。
開業するのは簡単
ところで、開業するのは難しいと思っていませんか? 開業というとさぞかし大変なんだろうという先入観がありましたが、実際にはあっけにとられるくらい簡単でした。
税務署に足を運んだのは1月初旬。手続きに時間がかかると思って早めに家を出ました。これまで確定申告もやったことがなかったので、税務署に行くのも生まれて初めてのことです。緊張しながら窓口に向かったのをよく覚えています。
開業届は「開業 freee」を使ってあらかじめ用意していたので、税務署では書類を提出するだけです。
自分の番になったので窓口に行き、開業届を提出しに来た旨を伝えました。何を聞かれるんだろうとドキドキしていると、その場で書類をパパッとチェックして受付印を押してくれました。時間にすると1分もかかっていなくて、不安になって「手続きはこれで終わりですか?」と聞き返したくらいです(笑)。
開業手続きは書類の準備を入れても1時間もあれば終わります。副業を始めたいと思ったら、ぜひ気軽にチャレンジしてみてください。