コミュニケーションの活性化による改善活動が、個人とチームを成長へと導く【夏サミ2017】★プレゼントあります
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理由を正しく見極めて周囲の利益を考え、笑顔で焦らずに改善活動へつなげる
生江氏はIDCフロンティアに入社後、5名で構成されるチームに配属され、社歴は浅いが年齢は上という立場となった。そこでエンジニアとして与えられたタスクを実施するだけでなく、プラスアルファを目指そうと改善活動を始めたのである。
生江氏のアドバンテージは新鮮な視点を持っていること。どの企業でもエンジニアの業務そのものは大きく変わらないが、仕事の進め方などは異なる点が多い。入社したばかりの生江氏であれば、既存の手法を別の角度から見ることができる。
もう1つのアドバンテージは、新しいノウハウを持っていることだ。同社にはインフラを中心に手がけるエンジニアが多く在籍しており、フロンドエンドエンジニアの人数が少ない。そのため、生江氏がこれまで培ってきたノウハウは社内において強みとなる。
こうした強みを活かして改善活動を行う際、生江氏は「コミュニケーション面で注意していることがある」という。それが仏教用語の「不邪見(ふじゃけん)」「自利利他(じりりた)」「和顔施(わがんせ)」の3つである。
不邪見は「誤った見方をしてはいけない」という意味だ。仕事を進める中で出た疑問点を解決することは業務の改善につながる。ここで重要なのは「なぜこうなってしまったのか?」という理由を自分だけのフィルターを通して考えるのではなく、ソースコードの確認や周囲へのヒアリングなどを行ったうえで客観的に見極めること。さらに過去を否定しないということ。過去の決定事項を否定してしまうと、そこでコミュニケーションが止まってしまいかねない。目的はあくまでも現状を理解し、未来に向けて改善していくことなのだ。
自利利他は「周囲の利益がいつか巡り巡って自分の利益にもなる」ことだ。改善活動中に課題に気がついた際は指摘するだけでなく、解決方法をチーム内で共有する。そのほうがチームにとって利益になる。生江氏は先述した2つのアドバンテージを活かし、自分のノウハウをQiita:Teamに投稿する活動を行っている。
和顔施は「優しい気持ちで、笑顔で周囲の人と接する」ことを表す。改善活動は個人ではなくチームで取り組むことだ。チーム内のコミュニケーションが円滑であれば、より良い改善活動が実現して課題解決のスピードも上がる。そのためには周囲に笑顔で接し、焦らずに順番に一歩ずつ進みながら周囲と信頼関係を構築しながら活動を広げていく必要がある。
改善活動の具体例として、生江氏は「コードフォーマット問題」を挙げた。あるコードを開くと、インデントのスペース数がそろっていなかった。別のコードを調べたり、周囲にヒアリングを行ったりした結果、スケジュールの厳しかったプロジェクト初期に少人数で開発したコードに原因があることが発覚。さらにIDEをインストールしているにもかかわらず、テキストエディタを使っているなどの問題もあった。
これらを解決するため、チーム内のツール活用方法を調査し、IDEでインデントを設定する方法やGitHubでスペースの変更も差分として表示する方法を共有。ただしすべてのコードを一気に修正するとコンフリクトや不具合の発生が懸念されるため、改修の対象とするコードは限定した。「和顔施の気持ちで焦らずコツコツと進め、コミュニケーションをとりながらチーム内でより良い信頼関係を築くことで改善活動が実現した」と、生江氏は振り返る。
最後に生江氏は「心理的安全を高めるためにコミュニケーションをとりやすい雰囲気を作ることが大切だが、同時に『安全』が『安心』に変わってしまうと気の緩みにつながる。一定の緊張感は必要だ」と補足。「発言しやすい空間を作るとともに、積極的に気づいたことを発言することで、その人自身もチームも成長できる」とまとめ、セッションを終えた。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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