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New Relic、ビジネス戦略と「New Relic One」の新機能を発表、ログ検索の効率化やダッシュボード開発機能などを提供

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 New Relicは、10月10日に記者会見を実施し、今後のビジネス戦略と、同社が提供するプロダクト群「New Relic One」の新サービスの発表を行った。今回発表した新サービスは、10月15日より日本国内で提供開始される。

 記者会見ではまず、代表取締役社長の小西真一朗氏が、New Relicのビジネス戦略について発表した。

New Relic株式会社 代表取締役社長 小西真一朗氏
New Relic株式会社 代表取締役社長 小西真一朗氏

 New Relic Oneは、デジタルビジネスにおける、システムとビジネスのすべてのデータを観測することを目指したプラットフォーム。2018年に日本法人設立時には、Chatwork、ドワンゴ、SansanなどのWebサービス企業での採用が中心だったが、現在はコマツ、パイオニアなどエンタープライズ企業での採用が加速している。

 コマツでは、建設現場をICT化するサービス「スマートコンストラクション」においてNew Relic Oneを導入。サービスの安定稼働のみならず、サポート解決時間の短縮など、顧客体験を向上させるために活用している。

 今回新しくパイオニアでの導入事例を発表した。車両の運行管理サービス「ビークルアシスト」においてNew Relic Oneを導入し、エンジニアリングチームは障害対応工数を50%削減することができ、新たなサービス開発にリソースを割けるようになった。

 日本のエンタープライズ企業においてデジタルトランスフォーメーションが進まない理由として、顧客体験の指標が計測しづらい、システム指標が複雑化する、失敗が許容しない文化があり挑戦をしづらいことがあるとした。小西氏は、この1年間日本市場を見てきたなかで「従来企業には、企業ブランドを既存しない形でDXを進めたい、しかし、早く成功したいものの失敗を少なくしたいというジレンマがある」と指摘した。

 New Relicでは今後、製造業、金融業、IT企業のSaaSビジネスを対象により重点的に普及を進めていく予定。

 続いて、CTO/技術統括 執行役員の松本大樹氏が、New Relic Oneの新サービスについて「OPEN」「CONNECTED」「PROGRAMMABILE」の3つのキーワード別に紹介した。

New Relic株式会社 CTO/技術統括 執行役員 松本大樹氏
New Relic株式会社 CTO/技術統括 執行役員 松本大樹氏

 多彩なデータを受け入れることを意図した「OPEN」については、「New Relic Metrics」「New Relic Traces」「New Relic Logs」といったサービスを紹介した。New Relic MetricsとNew Relic Tracesについては、従来New Relicのエージェント経由でしか取得できなかったOSSからのメトリクスやトレースのデータが、今回New Relicにダイレクトに取り込んで分析・可視化できるようになった。New Relic Logsは、fluentdやCloudWatch Logsなどのログ収集ツール、JSON形式などのさまざまなログをNew Relicにダイレクトに取り込み、分析できるようになった。New Relic Logsについて松本氏は「日本のユーザーから最も要望があった機能」と紹介する。

 集まった膨大なデータをどのように価値あるデータにしていくかという「CONNECTED」については、「New Relic Serverless」「Logs in Context」「New Relic AI」といったサービスを紹介した。New Relic Serverlessは、従来、AWS Lambdaの状態をAPI経由でしか見ることがでなかったのが、コードレベルでの状態を見ることができ、スループットやエラーレートなどの監視ができるようになった。Logs in Contextは、膨大なログデータを検索するだけでなく、問題が発生している部分からログをたどることが可能になるサービスで、松本氏が「日本のユーザー向けに特におすすめ」と紹介する。New Relic AIは、膨大なデータを意味あるものにしていくことを目的とした機能で、ルールに基づいてノイズを排除したり、誰にアラートを出すべきかを自動で判断するなどの機能を提供する。

 自由にデータを可視化するという「PROGRAMMABILE」については、New Relic One上にReactで自由なダッシュボードを作ることができる機能「Programmable」を紹介した。

 松本氏は、New Relicがさまざまなデータを解析できるように、独自開発のデータベース「NRDB」を採用していることも併せて紹介した。

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この記事の著者

近藤 佑子(編集部)(コンドウ ユウコ)

株式会社翔泳社 CodeZine編集部 編集長、Developers Summit オーガナイザー。1986年岡山県生まれ。京都大学工学部建築学科、東京大学工学系研究科建築学専攻修士課程修了。フリーランスを経て2014年株式会社翔泳社に入社。ソフトウェア開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集・企画・運営に携わる。2018年、副編集長に就任。2017年より、ソフトウェア開発者向けカンファレンス「Developers...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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