ゲーム開発に必要な基礎知識を集約した書籍『ゲームを動かす技術と発想』が令和の時代のリマスター版『ゲームを動かす技術と発想 R』として、ボーンデジタルから2019年12月28日に刊行された。
著者の堂前嘉樹氏がバンダイナムコゲームス(現バンダイナムコスタジオ)に在籍していた2012年に執筆した旧版は、CEDEC2013著述賞を受賞。旧版の解説内容は、PS3時代のものを対象していたが、今回はPS4などの現行機にフォーカスしたものに改められ、新規コラムなども追加されている。
ゲームが実行されている間、どのような処理がゲーム機の中で行われているか、アニメーションや3Dとは一体何かに加え、理解しづらい数学や物理の理論が分かりやすい文章とイラストで解説されている。プログラマーだけでなく、ゲームデザイナーやアーティストでも参考になる内容となっている。
筆者からのコメント
2012年に刊行した「ゲームを動かす技術と発想」が、令和(Reiwa)にリマスター(Remaster)して帰ってきました! その名も「ゲームを動かす技術と発想 R」!
書名から一見、ゲームプログラミングの本かと思われそうですが、ゲームプログラマを目指す人、ゲームプログラマと接する人に向けた本になっております。もちろんベテランなゲームプログラマの棚卸としても良いのではないかと思ってます。
プログラムコードは一切載っておりません! それでいてゲームの内部がイメージできるようになっています。内容も2019年に合わせて細かく直し、新規コラムも追加しました。
そんな「ゲームを動かす技術と発想 R」ですが、幅広く読んでいただけると嬉しいです。
仕様
- 書籍名:『ゲームを動かす技術と発想 R』
- 刊行日:2019年12月28日
- 著者:堂前嘉樹
- 定価:2,700円+税
- ISBN:978-4-86246-467-5
- サイズ:A5
- ページ数:360ページ
- 発行:株式会社ボーンデジタル
目次
1 基本の話
- ゲーム機を構成するもの
- 必要な物をメモリに
2 メモリとストレージ
- メモリとは
- CPUは「2」がお好き
- ストレージからの読み込みについて
3 CPUとGPU
- プログラムとCPU
- 垂直同期とフレーム
- 実際に何を並列処理させるか
4 数値表現と演算
- 10進数と2進数
- 加算、減算、正の数、負の数
5 3Dグラフィックスの数学
- ゲーム開発と数学
- 座標とベクトル
- 変換の順序
- 座標系の変換を楽にする工夫
6 アニメーション
- アニメーションの重要性
- アニメーションの基本原理
- 関節の親子構造の計算
7 3Dグラフィックス〜頂点
- 絵を描くことについておさらい
- 3D ゲームの基本はポリゴン
- 動くオブジェクトと動かないオブジェクト
8 3Dグラフィックス〜ポリゴン、ピクセル、テクスチャ
- ポリゴンを描いてみよう
- 半透明と不透明
- ピクセルの種類
- HDR
9 3Dグラフィックス〜シェーダー、高速化
- 頂点シェーダーとピクセルシェーダー
- ポストフィルタとレンダーテクスチャ
- より綺麗に見せるための高速化
10 ゲームプログラミングの物理学
- 座標の単位と座標の扱い
- ゲームの世界での速度を再現
- ヒットデータ
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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