JavaScript/TypeScriptのランタイム環境であるDeno開発チームは、最新バージョンとなる「Deno 1.5」を、10月28日(現地時間)にリリースした。
「Deno 1.5」では、前回のリリース以降取り組んできた、TypeScriptコンパイラインフラストラクチャ全体のリファクタリングによって、従来のバンドルインフラストラクチャをswcに基づく新たなバンドラに置き換え、コードタイプチェック時のパフォーマンスを3倍に向上するとともに、--no-checkフラグを使用することで最大15倍向上している。
さらに、バンドラによるコードのツリーシェイクが可能になり、バンドルサイズを大幅に縮小した。また、バンドルが標準のESモジュールとして発行されるようになっている。
その他のおもな機能追加としては、新たなWebプラットフォームAPIとして、ターミナルにメッセージを記録して確認するまで同期的にブロックするalert、ユーザーにメッセージを表示して応答するまで同期的にブロックするconfirm、ユーザーに入力を要求し、テキストを入力して「Enter」を押すまで同期的にブロックするpromptを追加した。
ほかにも、REPLにおいてオブジェクトのプロパティとメソッドのタブ補完、コード構文の強調表示などに対応したほか、デフォルトですべてのユーザーに対してTypeScriptコンパイラオプションを有効にしている。さらに、Deno.fsync()とDeno.fdatasync()をより安定にするとともに、Deno.sleepSync()とDeno.systemCpuInfo()を追加し、deno lintへの新ルールの追加と診断ヒントの導入、deno fmt --ignoreの安定化、一部メソッド名の変更などが行われている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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