チェコのJetBrainsは、「JetBrains IDE 2021.3」のリリースにともない、IntelliJプラットフォームにリモート開発サポートを追加したことを、11月29日(現地時間)に発表した。
今回の、リモート開発サポートの追加によって、リモートサーバにソースコード、ツールチェーン、IDEバックエンドをホストして、IntelliJプラットフォームを基盤とするローカルシンクライアントを使用して、コードの記述、ナビゲーション、リファクタリング、実行、デバッグ、テストを、ローカルにホストされたプロジェクトとローカルにインストールされたJetBrains IDEを使った作業と同じように行えるようになる。
さらに、ソフトウェアチームとプロジェクト向けのオールインワン型ソリューション「JetBrains Space」がオーケストレーションをサポートし、リモート開発環境の管理をクラウドの仮想マシンとして自動化できるようになった。
JetBrains IDEによるリモート開発では、SSH経由で既存のサーバに接続し、リモートサーバ側ではIDEがバックエンドサービスとしてインストールされ、ユーザーインターフェースを表示することなくプロジェクトを読み込む。ローカルでは、シンクライアントを実行してリモートサーバのIDEバックエンドに接続する。シンクライアントには、フル機能のユーザーインターフェースが用意されているので、すべての処理はリモートサーバで行われているにもかかわらず、IDEがローカルで実行されているような操作感が得られる。
プロセス全体は、コンパクトなスタンドアロンのアプリケーションであり、リモート開発を開始するために必要となるすべてのものを備えている「JetBrains Gateway」によって管理されるとともに、ローカルで実行されIDEバックエンドのユーザーインターフェースを提供する「JetBrains Client」も用意する。
リモート開発は、JetBrains IDEを強化するIntelliJプラットフォームに組み込まれており、既存の有料サブスクリプションに含まれる機能として提供が行われる。現時点では、JetBrains GatewayはIntelliJ IDEA Ultimate、PyCharm Professional、GoGland、PhpStorm、RubyMineにバンドルされるほか、CLionおよびWebStormではスタンドアロンのJetBrains Gatewayアプリを通じて使用することもできる。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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