Appleシリコンを搭載したMacで利用可能なLinuxディストリビューションであるAsahi Linuxの開発チームは、AppleシリコンGPUドライバの、最初のアルファ版を12月7日(現地時間)にリリースした。
今回、リリースされたドライバは、現在登場しているすべてのApple M*シリーズで動作している、OpenGL 2.1およびOpenGL ES 2.0をサポートしている。現時点では未だアルファ版ながら、GNOMEやKDEといったデスクトップ環境、Quake3やNeverballといった古い3Dゲームにとっては十分なハードウェアアクセラレーション性能を備えており、改善の余地はあるものの前述したデスクトップ環境や古い3Dゲームを4K 60fpsで動作させられる。
なお、現状でも一部のアプリケーションではOpenGL(ES)2で十分ではあるものの、比較的新しめのアプリケーション(とりわけゲーム)では、より多くのOpenGL機能のサポートが必要となる。今後は、複数のレンダターゲット、マルチサンプリング、変換フィードバックといった多くの新機能を備えているOpenGL(ES)3をサポートすることで、より多くのアプリケーションを使えるようにすることを目指すが、OpenGL(ES)3が利用可能になるまでには、まだ多くの作業が必要になるという。
さらに、OpenGLの後継とされるVulkanも念頭に置いて設計されており、現在OpenGL向けとして取り組んでいる作業のほとんどはVulkanでも再利用されるが、デスクトップ環境の多くはOpenGLを使用しているため、Vulkan 1.0ドライバよりも先にOpenGL 2ドライバをリリースしている。
- 関連リンク
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です