OpenJS Foundationは、JavaScript向け静的解析ツール「ESLint」の最新バージョン「ESLint 8.37.0」を3月28日(現地時間)に公開した。ESLintはMITライセンスで公開しているオープンソース・ソフトウェア。
「ESLint 8.37.0」では、「SourceCode#getScope()」というメソッドを使えるようになった。このメソッドは引数に抽象構文木(AST:Abstract Syntax Tree)のノードを指定して実行することで、そのノードのスコープを取得できる。「context.getScope()」メソッドに似た働きをするが、context.getScope()とは異なり、分析中のノードに限定せずに使用できる。SourceCode#getScope()メソッドが使えるようになったことで、context.getScope()メソッドは非推奨という扱いになった。
そして、パーサーやプラグインが、それぞれの名称やバージョンをプロパティに持つメタオブジェクトを出力できるようになった。ESLintは、名称やバージョンのデータを設定オブジェクトの直列化や、キャッシュした静的解析の実行結果が有効であるかの確認に使用する。パーサーやプラグインがメタオブジェクトを持っていると、ユーザーが新しいバージョンのパーサーやプラグインをインストールしたときにキャッシュを無効にする。
ESLint 8.37.0では、ほかにも3点のバグを修正し、公式文書を9点修正している。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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