帝国データバンクは1380社に対して実施した、生成AIの活用状況などについてアンケートの結果を6月20日に発表した。
本調査は、6月12日〜6月15日の期間にインターネット上で実施され、1380社から有効回答を得ている。
生成AI(人工知能)の活用について尋ねたところ、「業務で活用している」と回答した企業の割合は9.1%(「利用に関する社内ルールあり」1.2%、「社内ルール等はない」7.8%)だった。また、「業務での活用を検討」している企業は52.0%(「活用を具体的に検討していく」14.2%、「現時点では活用イメージが湧かない」37.8%)と全体の半数を超えた。まとめると、生成AIを「活用・検討」している企業の割合は61.1%となった。
「業務での活用を検討していない」企業は23.3%(「今後も活用するつもりはない」17.7%、「業務での利用が認められていない」5.6%)だった。なお、「知らない」は4.3%、「分からない」は11.4%だった。
活用を検討しているが、現時点では活用イメージが湧かない企業の割合が4割弱と最も高く、企業からは「業務とのつながりがイメージできない」「使用したいが、使い方がよく分からない。詳しい社員もいないのでしばらくは静観するしかない」との声があった。
生成AIの活用状況について規模別にみると、「業務で活用している」企業は、「大企業」が13.1%、「中小企業」が8.5%、「小規模企業」が7.7%と、企業規模に比例して活用の割合が高まる結果となった。また、「業務で活用している」企業で、利用に関する社内ルールがある企業をみると、「大企業」が3.4%に対して、「中小企業」は0.9%、「小規模企業」は0.4%にとどまっている。
他方、「業務での活用を検討していない」企業のなかで、会社から業務での利用を認められていない企業でも、「大企業」(11.4%)が最も高く、「中小企業」(4.7%)、「小規模企業」(4.3%)の順となった。
生成AIを「活用・検討」している企業に、活用したことがある、または活用したい生成AIについて尋ねたところ(任意・複数回答)、ChatGPTなどを含む「文章・コード生成AI(総合型)」が93.1%で最も高かった。次いで、「画像生成AI」(14.3%)、「音声・音楽・動画生成AI」(7.4%)が続いた。
このうちChatGPTの登場で特に注目されている「文章・コード生成AI」を具体的にみると、「ChatGPT」(オープンAI社、米)が87.9%で最も高かった。次いで、「Bard」(グーグル社、米)が27.2%、「Smartling」(Smartling社、米)が4.7%で続き、ChatGPTが他の生成AIより突出して高くなった。
活用したことがある、または活用したい生成AIサービスは何かと聞いたところ、認知度の高さなどから「ChatGPT」が9割近くを占めてトップとなり、他の生成AIを大きく上回った。
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です