お話を伺った方
片寄 里菜 / Lina KATAYOSE(selina)さん
PyCon JP 2016に初参加し、2017年、2018年には公募スピーカーとして登壇。2020年には招待講演で登壇。海外では、PyCon US、PyCon Taiwan、PyCon Thailandの参加経験あり。
好きなものはうさぎ、車やDrone、Raspberry Piなどガジェット。ピアノとバイオリンを特訓中。プログラマー、エンジニアではなく科学者(Scientist)を目指す。
Pyladies Tokyo Staff、(株)moegi代表。東海大学 航空宇宙学修了。慶應義塾大学SFC研究所 上席所員。
10年ぶりの日本開催となる「PyCon APAC 2023」
──PyCon APACはどんなイベントですか? 概要を教えてください。
プログラミング言語「Python」を中心とした、ソフトウェアについての情報交換、交流をするための年次カンファレンスです。運営はボランティアによる非営利で行われています。
開催の目的は、Pythonプログラミング言語とその周辺技術を探求し、議論・実践できる場を提供することです。運営チームは、アジア太平洋地域における国または地域が主体となりこれまで、シンガポール、日本、台湾、韓国、マレーシア、フィリピン、タイで毎年交代して開催してきました。2023年は日本のメンバーが主体となり運営し、日本での開催は2013年以来の10年ぶりとなります。
日本では毎年PyCon JPが開催されていますが、その運営チームが今年のPyCon APAC 2023の運営を担います。基本的な開催目的はPyCon JPと同じですが、このPyCon APAC の開催を通じて、アジア太平洋地域からPythonユーザが日本・東京に集まる予定です。Python にまつわるさまざまな分野の知識や情報を交換し、新たな友達やコミュニティとのつながり、仕事やビジネスチャンスを増やしてほしいと考えています。
──PyCon JPのこれまでの変遷を教えてください。
2011年1月に「Pythonのカンファレンスのニーズがあるのか?」を確認するためにPyCon mini JPを開催しました。そこである程度の参加者が集まったので、スタッフの中で「PyCon JPを開催していこう」という流れになりました。
2011年8月からはPyCon JPを毎年開催しています。2013年には、日本では初めてとなるPyCon APACを開催しました。このときは英語登壇2トラック、日本語登壇2トラックとして、アナウンス言語も英語を基本とするかなりチャレンジングな試みでした。
それ以降のPyCon JPでも英語トラックを最低1つはあるように企画し、毎年継続して開催しています。2019年には1000人規模のイベントとなりました。
2020年にはコロナ禍となりオンラインで開催し、2021年は一部を現地開催、2022年は完全に現地開催に戻っています。しかし、参加人数はコロナ禍以前の水準には戻っていない状況です。
──プログラムや企画はどのような構成となっていますか?英語の講演に通訳はつきますか?
発表は30分のものと15分のものに分かれていて、30分の発表はDay 1に英語3トラック・日本語1トラック、Day 2は英語2トラック・日本語2トラックの構成となっています。15分の発表は各日1トラックのみで日英混在です。
基調講演は英語で行われますが、英語から日本語への同時通訳がつきます。基調講演以外の発表には通訳はありません。