データクラウドを提供するSnowflakeは、同社のイベント「Snowday 2023」において、すべてのユーザーがその技術的な専門知識を問わず、生成AIの力を安全に自組織のデータで活用できるようになるイノベーションを発表した。
同社の提供する「Snowflake Cortex」は、データクラウドでのAIアプリの発見、分析、構築を簡素化する同社のフルマネージドサービス。
「Snowflake Cortex」は、Meta AIのLlama 2などの業界をリードする大規模言語モデル、タスク固有のモデル、高度なベクトル検索機能を含め、サーバーレス関数(随時追加)への即時アクセスを可能にする。これらの関数を使用することでアナリティクスを加速させ、コンテキスト化されたLLMを活用したアプリを数分で迅速に構築できる。さらに、同社はユーザーの生産性を改善するために、Snowflake Cortexを基盤とするLLMを活用した3つのエクスペリエンスとして、Document AI(プライベートプレビュー中)、Snowflake Copilot(プライベートプレビュー中)、ユニバーサル検索(プライベートプレビュー中)を構築した。
また、「Snowflake Cortex」はすべてのユーザーに対し、AIに関する専門知識や複雑なGPUベースのインフラ管理を必要とせずLLMやAIを駆使できるよう、必要なビルディングブロックを提供する。このビルディングブロックには、SQL/Pythonコードの関数呼び出しで利用できるサーバーレス関数のセット(随時追加)が含まれる。スキルセットを問わず、すべてのユーザーがSnowflake Cortexのコスト最適化されたインフラでこれらの関数を実行して、データの分析やAIアプリの構築を迅速に行える。
Streamlit in Snowflake(パブリックプレビュー中)は、LLMを活用したカスタムアプリの作成をさらに加速させる。ユーザーは、データ、AIモデル、分析関数、アプリケーション関数をPythonで記述されたインタラクティブなアプリに迅速に変換できる。
同社はさらに、「Snowflake Cortex」を基盤サービスとして構築された、LLMを活用した新たなエクスペリエンスも発表した。このすべてがそろったエクスペリエンスには、「Snowflake Cortex」が全面的にホストおよび管理するユーザーインタフェースと高性能なLLMが含まれているため、複数の組織にまたがって、さまざまなビジネスチームとアナリストが活用できる。
また、LLMアプリを完全にカスタマイズしたいと考えている高度なユーザーのために、同社はSnowparkコンテナサービスを提供する。Snowparkコンテナサービスは、Snowflakeでのコンテナ化されたワークロードの展開と管理を安全かつ簡単に行えるようにする。開発者は、Snowparkコンテナサービスを利用することで、洗練されたサードパーティアプリを自身のアカウントから離れることなく実行できる柔軟性を得られる。組織はデータクラウド内で、任意のオープンソースLLMを簡単に展開、ファインチューニング、管理できる。
「Snowday 2023」では、さらに開発者がデータクラウドでMLモデルやフルスタックアプリをより簡単に構築できるようにするための機能向上、データサイロの解消を推進してSnowflakeの業界をリードするコンプライアンスとガバナンスを強化するSnowflake Horizonの機能拡張なども発表している。
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です