SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

Zend Framework入門

Zend Framework入門(2):Hello World!アプリケーションの作成

Zend Frameworkによる実践的なPHPアプリケーション開発


  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Zend Frameworkを用いたアプリケーション作成について

 前回まで、Zend Frameworkを利用するための準備を行いました。今回はZend_Controllerコンポーネントを核とするZend FrameworkのMVCを利用して、「Hello World!」アプリケーションの作成を行います。

 前回も触れましたがZend Frameworkは他のフレームワークに比べ、はるかに構造がシンプルで、前回の動作確認のコードのように断片的に使用できますし、Smartyなど他のライブラリとの併用も可能です。Zend Frameworkの中心とも言えるMVCですら、その中のとあるコンポーネントとして提供されていて、使用しなければ使用しないで済みます。ですがそれでは宝の持ち腐れですし、活用する意味も大きく限定されてしまいますので、ここからはZend FrameworkのMVCを活用することを前提に解説をしていきます。

「Hello World!」アプリケーションの作成(概要)

 Zend FrameworkのMVCを活用して、ごく簡単なアプリケーションを作成していきます。

基本的なリクエスト処理についてのおさらい

 第1回のコラムで触れましたが、ここでZend FrameworkのMVCを活用する際に出てくる用語についてもう一度簡単に見ておきましょう。関連する用語を以下に示しておきます。

リクエスト処理にまつわる用語
用語意味
フロントコントローラMVCのCに値する部分の総元締めで、すべてのリクエストをまず受けつける
アクションコントローラ実際にリクエストに対する必要な処理を実行する
アクションリクエストに対してアクションコントローラが行う処理
ルーティングリクエストの内容を判断して受け渡し先を決定する処理のこと
ディスパッチアクションコントローラに以後の処理を受け渡すこと

 すべてのリクエストはまず「フロントコントローラ」である「index.php」に受けつけられます。そしてそこで必要となる処理が判断されると、該当する「アクションコントローラ」が決定され、以後の処理が受け渡されるのでした。

Zend Frameworkで作るwebアプリケーションの構造について

 実際にアプリケーションを作成する前に、Zend Frameworkで作成するアプリケーションがどのような構造になっているのかをざっと見ておきましょう。

典型的なアプリケーションフォルダ配置
application/     (アプリケーションを配置するフォルダ。非公開)
  models/        (MVCのModelに対応するファイルを配置するフォルダ)
  views/         (MVCのViewに対応するファイルを配置するフォルダ)
  controllers/   (MVCのControllerに対応するファイルを配置するフォルダ)

html/            (フロントコントローラを配置する公開フォルダ)
  index.php
  .htaccess

 アプリケーションは基本的に外部からアクセスされないapplicationフォルダに配置します。そして公開フォルダにはフロントコントローラとなる「index.php」(と「.htaccess」)を配置します。こうすることでアプリケーションファイル群が直接アクセスされることはなくなり、セキュリティ面で有利になります。

 「application」「html」のフォルダ名は任意です。本稿では両者を「C:\codezine」フォルダ以下に

zendapps/  (アプリケーション配置フォルダ)
htdocs/    (公開フォルダ)

 として配置しています。

次のページ
「Hello World!」アプリケーションの作成(作成)

修正履歴

この記事は参考になりましたか?

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Zend Framework入門連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 川北 季(カワキタ ミノル)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/1961 2008/02/06 19:08

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング