デジタル庁は、生成AIの動向を見極めつつ行われてきた、関係省庁における議論や検証結果を踏まえた、「テキスト生成AI利活用におけるリスクへの対策ガイドブック(α版)」を、5月29日に公開した。
同ガイドブックでは、実際に行政サービスなどで生成AIを利活用する際に想定されうるリスクとその対応策についての、技術的なレポートがまとめられている。現時点ではα版のため、内容に不十分な点があるものの、生成AI利活用時のリスクや対策に関する議論の参考として活用できる。
生成AIの中でも、テキスト生成AIのみに焦点を当てており、おもに生成AIを利活用するためのシステム開発に関する業務に従事する担当者による活用を想定しているため、基盤モデル開発者のリスク(学習データのサプライチェーンや権利問題に関するリスクなど)や、サービス利用者のリスク(ディープフェイクに関するリスクなど)に関する内容は含まれていない。
利用形態・ユースケースの違いを意識して、「デジタル・ガバメント推進標準ガイドライン実践ガイドブック」で定義されている工程に応じたリスクや留意点を挙げている。また、検証を進めていく中で発見した想定リスクについては可能な限り記載をしており、今後は更新を重ねて正式版の公開を目指すという。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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