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生成AI×社内データで生産性はここまで上がる! 活用方法の分類と実現のポイントをデプロイ王子が解説

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社内でのあなたの印象も変わる? 短期間でできる生成AI活用事例

 生成AI導入の成功例として、最もイメージが付きやすいのは「生成」に関するプロジェクトではないだろうか。廣瀬氏その一例としてRAG(Retrieval-Augmented Generation)を活用したサポートデスクの効率化を挙げる。

 サポートデスクで何らかの問い合わせが発生すると、リポジトリデータベースに保存されている膨大なデータから情報を見つけ出し、対応につなげる必要がある。これが1日に何件も積み重なれば、時間や費用といったコストを圧迫する。特に世界中で事業を展開しているオラクルでは、1日数千件という膨大なチケットが発行されているという。「できれば自己解決してもらってチケット数を減らしたい。これはサポート部門の悲願です」(廣瀬氏)

 そこで、オラクルでは生成AIを活用して自己解決に導く試みを行った。すると膨大なチケットのうち、30%の削減に成功。その際、対応方法と共にその情報ソースを提示することが大きなポイントであったそうだ。

Oracle IT Support
Oracle IT Support

 次に「抽出」のケース。大量のドキュメントの中から必要な情報を探す場面を想像すると分かりやすいかもしれない。その場合、検索欄にキーワードを入れて社内文章にアクセスすることが多いだろう。しかし、そもそもキーワードが分からなかったり、ヒットしたドキュメントが膨大すぎて結局探すのに時間がかかってしまったりすることも多い。ここに生成AIを活用すれば、特定の情報を含む箇所を自動的に抽出し、要約を提示する仕組みを構築できる。検索時間が大幅に短縮され、業務効率も向上する。

 廣瀬氏はその一例として、200ページほどのペット保険の契約書から「ホテルへの宿泊は契約に含まれているか?」という疑問に対応する情報を抽出するケースを紹介した。そのケースでは、質問自体に「ペット」という言葉が含まれていなくても、生成AIは文章の内容がペット保険の契約書である前提を認識し、補完することで、適切な情報にたどり着くサポートを行ったという。

 また「変換」に当たるケースでは、生成AIを活用することで、簡潔で冷たい印象を与える文章を、丁寧で親しみやすい表現に変換することが例として挙げられた。「私もこんなふうに言われたら落ち込んじゃいます」(廣瀬氏)

人間の冷たい回答とAIの温かい回答
人間の回答を生成AIで柔らかく変換
 これは顧客対応の質向上はもちろん、リモートワーク下でのコミュニケーションにおいて社内外の信頼関係を強化する役割を果たしてくれる。少し込み入ったメールを送る際や、コードレビューにも活用できるのではないだろうか。

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「データの裏付けがある壁打ち相手」としての生成AI

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この記事の著者

小林 真一朗(編集部)(コバヤシシンイチロウ)

 2019年6月よりCodeZine編集部所属。カリフォルニア大学バークレー校人文科学部哲学科卒。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/20507 2024/12/03 11:00

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