ナイルのSEO相談室は、企業のデジタルマーケティングに従事する10〜60代の男女を対象に実施した、LLMマーケティングの導入状況から検討施策、サイトへの影響、課題に関するアンケート調査の結果を6月16日に発表した。同調査は、5月26日〜30日の期間に行われ、274名から回答を得ている。
調査対象者に、職場でのLLMマーケティングの取り組み状況を尋ねたところ、「情報収集中」(35.0%)や「一部で試験的に取り組んでいる」(22.3%)という回答が比較的多かった。一方で、「すでに定着し、本格的な運用段階にある」という回答は5.1%に留まっている。

LLMマーケティングにおいて、取り組みたい(取り組んでいる)施策を尋ねた質問(複数回答)では、「コンテンツの自動生成」(54.2%)、「マーケティング分析」(34.0%)、「マーケティング業務の効率化」(17.2%)といった、業務効率化を目的とした活用の検討をしている企業が多い。一方で、「チャットボットなどによる顧客体験の向上施策」(42.7%)や「LLMO施策(ChatGPTやAI Overviewsで引用を目指す施策)」(33.2%)といった、事業の競争力を高める施策に関心を寄せる企業も多い。

生成AI検索の普及によって、会社のWebサイトのパフォーマンスにどのような変化を感じているかを尋ねたところ、「流入数もコンバージョン数も増えた」(24.0%)という回答が一定数あったものの、「流入数は増えたがコンバージョン数は減った」(26.3%)、「流入数は減ったがコンバージョン数は増えた」(17.6%)といった真逆の傾向もみられた。一方で、「大きな変化は見られない」(13.4%)という回答も寄せられている。

生成AIに自社サイトが引用されるための施策となる、LLMO(大規模言語モデル最適化)への取り組み状況としては、「情報収集中」が48.5%を占めた。一方、「実験的に対策を進めている」(19.8%)、「KPIなどを設けて対策を進めている」(9.2%)と、一部の企業ではすでに実務的な取り組みが始まりつつある。

LLMマーケティング/LLMOを推進する上での、最大の課題を尋ねた質問では、「ノウハウ/スキル不足」(32.1%)がもっとも多く、「社内のリソース不足」(16.0%)、「予算確保」(16.0%)、「成果計測」(13.0%)、「プライバシー、法務、ガバナンスリスク」(11.1%)がそれに続いた。

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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