インディバースは、エンジニアを対象に実施した、「エンジニアにおける働き方への不安」に関する調査の結果を6月19日に発表した。同調査は、6月3日〜4日の期間に行われ、1003名から回答を得ている。
調査対象者に、現在の勤務形態を尋ねたところ、「ハイブリッド型勤務(出社とリモートを組み合わせて勤務)」(55.2%)がもっとも多く、「フルリモート勤務」(30.7%)、「フル出社勤務」(14.1%)がそれに続いた。

現在の働き方に満足しているかを尋ねた質問では、「フルリモート勤務」の人は「とても満足」と「やや満足」を合わせた割合が9割超に達している。「ハイブリッド型勤務」の人も、「とても満足」と「やや満足」を合わせた割合は8割超に達しているものの、「とても満足」の割合は「フルリモート勤務」の半分以下となった。「フル出社勤務」の人は、「とても不満」と「やや不満」を合わせた割合が3割超に達しており、「フルリモート勤務」や「ハイブリッド型勤務」との大きな差が明らかになっている。

フルリモート勤務から出社が義務付けられたことがあるかを尋ねたところ、「ある」という回答が67.0%を占めた。その際に感じたことを尋ねた質問では、「出社したくはないが、仕方ないと思った」(42.7%)が最多となり、以下「特に気にならず、自然に受け入れられた」(26.5%)、「出社なら仕事を続けられないと思った」(16.5%)が続いている。

フルリモート勤務から出社が義務付けられた際に、「出社したくはないが、仕方ないと思った」または「出社なら仕事を続けられないと思った」と答えた人に、出社に対して抵抗を感じる理由を尋ねたところ(複数回答)、「通勤が負担になる(通勤時間・交通費など)」(46.7%)がもっとも多く、「リモート勤務の方が生産性が高い/集中できる」(45.0%)、「ワークライフバランスが悪化する」(35.2%)がそれに続いた。また、どのような条件なら出社を受け入れられると思うかを尋ねた質問(複数回答)では、「出社日が柔軟に選べる(ハイブリッド型勤務)」(49.3%)、「出社は短期・一時的である(プロジェクトによって、研修期間など)」(39.5%)、「勤務時間の自由度がある(フレックスタイム制や短時間勤務など)」(36.7%)が上位となっている。

4月から段階的に施行されている、「育児・介護休業法」の改正が、自身の職場でどの程度対応できていると思うかを尋ねたところ、「十分に対応できていると思う」が49.4%を占める一方で、「もう少し対応してほしいと思う」(39.9%)、「対応は不十分だと感じる」(10.7%)という回答もみられた。最近の出社回帰の現象について、どのように感じるかを尋ねた質問では、「職種や業務内容によっては仕方ない」(35.5%)、「柔軟性がなく働きづらい」(32.6%)、「時代錯誤」(15.0%)といった意見が寄せられている。

「職種や業務内容によっては仕方ない」と答えた人からは、「会社にしかない設備がある場合があり、仕方ない」「実務で作業が必要なときは、出社が必要になるし、最終判断など重要な場面では、face to faceのほうが効率よく最良の判断ができると思うので」といった声が寄せられた。
「柔軟性がなく働きづらい」と答えた人からは、「家庭の事情に柔軟に対応できていたリモート環境がなくなると、仕事とプライベートの両立が難しくなるから」「コミュニケーションがとれないと上層部は思っているがそんなことはない」「テレワークで業務が処理できているのに、社員に(負担となる)通勤をわざわざ強いる必要はないと感じるためです」といった声が寄せられている。
「時代錯誤」と答えた人からは、「リモートワークで子育て世代は非常に助かるし、出社は時間の拘束を非常に感じるようになった」「どこで働いても効率は変わらないから」「出社する意味がない職種は、特に不要。通勤費と時間の無駄」といった声が寄せられた。
現在、「フルリモート勤務」または「ハイブリッド型勤務」で働いている人に、フル出社義務が一般化した場合はどのような働き方を検討するかを尋ねたところ(複数回答)、「雇用形態を見直す(フリーランス・副業化など)」(33.1%)が最多となり、以下「海外企業などリモート勤務が基本の職場を探す」(25.6%)、「他の職種・業種への転職を検討する」(24.5%)が続いている。

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