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マンガで分かるプログラミング用語辞典

「参照カウントと循環参照と弱い参照」
~マンガでプログラミング用語解説

マンガで分かるプログラミング用語辞典(278)

解説

 「参照カウント」は、メモリ管理の手法の1つです。オブジェクトがいくつ参照されているかを管理して、0の場合にメモリを解放します。

 参照カウントでメモリを管理する場合には「循環参照」が問題になります。互いに参照し合ったり、閉じた輪の中で参照し合ったりしているオブジェクトがあると、外部からの参照がなくなっても参照数が0になりません。

 こうした時、メモリが解放されずに残り続ける問題が発生します。こうした循環参照がどんどん増えていくとメモリを使い尽くしてしまい、不具合の原因になります。

 「弱い参照」は、参照カウントを増加させない参照の仕組みです。こうした仕組みを利用することで、参照カウントで循環参照になるような部分でも、メモリを適切に解放することができます。

 また、そもそも循環参照にならないように設計をするのが望ましいです。

サンプル

 「参照カウント、循環参照、弱い参照」のサンプルです。Pythonのプログラムになります。

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
  <head>
    <meta charset="UTF-8">
    <title>「参照カウント、循環参照、弱い参照」のサンプル</title>
    <style> #output { font-size: 32px; line-height: 1.5; } </style>
    <link rel="stylesheet" href="https://pyscript.net/releases/2026.3.1/core.css" />
    <script type="module" src="https://pyscript.net/releases/2026.3.1/core.js"></script>
  </head>
  <body>
    <script type="py">
# 出力用
from pyscript import document
out = document.querySelector("#output")
out.innerText = ""
def print(t):
    out.innerText += str(t) + "\n"

# サンプル本体
import sys

# 以降「sys.getrefcount(a) - 1」と1を引いているのは
# 「sys.getrefcount()」関数の参照で1増えてしまうため

class Obj:
    def __init__(self, name):
        # 初期化時に呼ばれる
        self.name = name
        self.ref = None
    def __del__(self):
        # 削除時に呼ばれる
        print(f"__del__ {self.name}")

print("-- aの参照数を表示 --")

a = Obj("a")
print("aに代入 : " + str(sys.getrefcount(a) - 1))

b = a
print("aをbに代入 : " + str(sys.getrefcount(a) - 1))

del b
print("bを削除 : " + str(sys.getrefcount(a) - 1))

print("aを削除 → __del__が実行され解放される")
del a

print("")



print("-- 循環参照になるコード --")

a = Obj("a")
b = Obj("b")
c = Obj("c")

print("aを削除 → __del__が実行され解放される")
del a

#print("bに代入 : " + str(sys.getrefcount(b) - 1))

b.ref = c
c.ref = b

print("")
print("b, cを削除 → 参照が循環しているため参照カウントでは解放されない")
del b
del c
print("(GCによって後で回収される場合がある)")

print("")



print("-- 弱い参照 --")

import weakref

a = Obj("a")
print("aに代入 : " + str(sys.getrefcount(a) - 1))

b = a
print("bに代入 : " + str(sys.getrefcount(a) - 1))

c = weakref.ref(a)  # 弱い参照(weak reference)
    # c --参照--> weakref.ref オブジェクト --弱い参照--> a
print("cに弱い参照で代入 : " + str(sys.getrefcount(a) - 1) + "(参照数は増えない)")

del b
print("bを削除 : " + str(sys.getrefcount(a) - 1) + "(1減る)")

del c
print("cを削除 : " + str(sys.getrefcount(a) - 1) + "(変化なし)")


    </script>
    <pre id="output">Wait...</pre>
  </body>
</html>
出力結果
     
-- aの参照数を表示 --
aに代入 : 1
aをbに代入 : 2
bを削除 : 1
aを削除 → __del__が実行され解放される
__del__ a

-- 循環参照になるコード --
aを削除 → __del__が実行され解放される
__del__ a

b, cを削除 → 参照が循環しているため参照カウントでは解放されない
(GCによって後で回収される場合がある)

-- 弱い参照 --
aに代入 : 1
bに代入 : 2
cに弱い参照で代入 : 2(参照数は増えない)
bを削除 : 1(1減る)
cを削除 : 1(変化なし)

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この記事の著者

柳井 政和(ヤナイ マサカズ)

クロノス・クラウン合同会社 代表社員http://crocro.com/オンラインソフトを多数公開。プログラムを書いたり、ゲームを作ったり、記事を執筆したり、マンガを描いたり、小説を書いたりしています。「めもりーくりーなー」でオンラインソフト大賞に入賞。最近は、小説家デビューして小説も書いています(『裏切りのプログラム』他)。面白いことなら何でもOKのさすらいの企画屋です。 

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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