インシデント対応と製品企画を刷新する新機能
Jiraを軸にしたエージェント活用は、開発チームにとどまらない。Ops・SREチームに向けては「Incident command center in Jira Service Management」が新機能として発表された。インシデント発生時にRovo Opsが自動で調査を開始し、GitHubの直近のコード変更・DatadogやNew Relicのログ・サービスの依存関係をTeamwork Graphから引き出して根本原因を確信度スコアとともに提示する。確認されると既存のプレイブックから対処手順を自動生成し、解決後はConfluenceにPIR(事後レビュー)が自動作成されてJiraのバックログに負債修正タスクが追加される。「AIをサービス対応に導入しているチームは、インシデントあたり平均55分を節約している」とWang氏はForrester Consultingの調査結果を引用した。
プロダクトチームに向けては「Feedback」アプリが発表された。Jira Product Discoveryに加わる新アプリで、JSM・Salesforce・Zendesk・Microsoft Teamsなど直接連携のソースに加え、任意のMCPからの追加データも取り込み、フィードバックを自動集約する。RovoはこれらからJira Product Discovery内に新しいアイデアを生成し、Goalsアプリの目標に直接リンクする。顧客の声から戦略目標までを一つのサイクルとして繋ぐ仕組みだ。
ナレッジワーカーへの適用例も示された。セールスやマーケティングのチームが、JiraのワークフローからCanvaエージェント(クリエイティブアセット)やGammaエージェント(プレゼン資料)などの外部エージェントを割り当て、成果物をJira上で管理する。「今ではナレッジワーカーを含む誰もが、自分のJiraボードから直接それを行うことができる」とWang氏は述べた。
Teamwork GraphをAtlassian外部へ
ここまで紹介した機能はいずれもアトラシアンのプラットフォーム上で動作するが、Wang氏はさらに踏み込んだ方針を示した。「コンテキストを囲い込む企業ではなく、コンテキストが最も到達しやすく、最も接続され、最も有用である企業が勝利する」。
この方針に基づき、2つの機能が新発表された。「Atlassian Rovo MCPサーバー」は、FigmaやClaude、ChatGPTなど外部AIツールからTeamwork Graphのコンテキストにアクセスできるようにする仕組みだ。「Teamwork Graph CLI」は、AIコーディングエージェントのハーネスからグラフに直接アクセスするためのもので、「同じコンテキストへの異なる扉」とWang氏は表現した。
