MCPとCLIで開く外部AIへの接続口
Atlassian Rovo MCPサーバーにより、外部のAIツールはTeamwork Graph内のコンテキストにアクセスできるようになる。Jiraのワークアイテムを一つ指定するだけで、エージェントはグラフを横断して関連するGoogle Doc・ブランドガイドラインを自動収集し、デザインシステムのトークンを引き出した初稿を生成するといった活用が可能だ。「1つのプロンプト、1つのワークアイテム。エージェントが、Slackのメッセージやタブ切り替えで半日かかっていたであろう作業をやってのけた」とWang氏は述べた。
Teamwork Graph CLIは、AIコーディングエージェントのハーネスからグラフに直接アクセスするための仕組みだ。MCPサーバーとCLI、コネクタのセットアップはすべて「teamworkgraph.com」から行える。Wang氏はこのURLをTeamwork Graphのすべてに通じる「1つの入り口」と位置づけた。
ブラウザも同様の入り口として機能する。アトラシアンがThe Browser Companyを買収して継続開発中の「Dia」は、ブラウザの行動履歴とTeamwork Graphを組み合わせ、毎朝パーソナライズされた優先タスクをプロアクティブに提示し、旅程表や顧客ミーティングのブリーフィング資料といった「ユーザーに最適なタブ」を自動生成する。「事前の設定が一切不要」とWang氏は述べた。SSO、MDM、SOC 2 Type 2認証を備え、エンタープライズ要件にも対応している。
44%向上・48%削減が示すコンテキストの価値
コンテキストを外部ツールに接続することの定量的な根拠として、Wang氏は社内ベンチマーク実験の結果を示した。「社内の調査では、回答の品質が44%向上し、使用されるトークンが48%減少した」。Teamwork Graphに接続した状態と接続しない状態でAIエージェントに同一タスクを実行させた比較で、グラフありの場合は業務の背景を取得し設計方針を参照したうえで正しい前提に基づいた計画を出力した。この効果はMCPサーバーやCLIを通じた外部ツールからのアクセスでも同様に得られるという。
「皆さんは単なるソフトウェアを選んでいるのではない。どのような企業になりたいかを選択している」とWang氏は締めくくった。過去20年間、人間のワークフローを管理する「System of Work」としてJiraを中心としたプラットフォームを築いてきたアトラシアンは、複数の専門エージェントが連携してタスクを実行するマルチエージェントの時代において、そのJiraをそのままエージェントの制御基盤として転用できうることを示した。
