authenticationにアクセスする
では、早速authenticationを使ってみましょう。authenticationは、ユーザーに関する情報を、Grailsにデフォルトで用意されているデータベース機能を使い保管し管理します。通常なら「では、まずデータベースの準備を……」となるところですが、authenticationではそうした作業は不要です。
とりあえず、authenticationの認証機能を使ってみましょう。「grails run-app」でWebサーバーを起動し、アプリケーションを公開します。そしてWebブラウザから、次のようにアクセスしてください。
http://localhost:8080/アプリケーション名/authentication
今回は「gapp」アプリケーションにインストールしましたから、アクセス先は「http://localhost:8080/gapp/authentication」となります。アクセスすると、画面に「Authentication」というページが表示されます。

このページは、Authenticationプラグインによって自動生成されたものです。このページでは、「Log in」と「Sign up」の2つのフォームが用意されています。これらはそれぞれ次のような働きをします。
- Log in
- Sign up
ログインを行うものです。User IDとPasswordに、それぞれユーザーのIDとパスワードを入力して「Log in」ボタンを押すと、それぞれの値をデータベースで確認し、正しく入力されていれば認証しログイン状態となります。IDとパスワードは、あらかじめ登録されている必要があります。
ユーザーIDの登録を行うためのものです。ここでUser ID、Email、Password、Confirm passwordのそれぞれを入力します(Confirm passwordは、Passwordの確認用フィールドです。PasswordとConfirm passwordに同じパスワードを入力します)。入力後、[Sign up]ボタンを押すと、フォームに記入したユーザー情報が登録され、そのIDでログインします。
まずは、Sign upでユーザーIDをいくつか登録してみてください。注意が必要なのは、User IDは6文字以上40文字以内でなければいけない、という点でしょう。またEmailも、正しい形式のメールアドレスを記述する必要があります。
ログインすると、authentication/indexにアクセスされ、ログインしたことが確認されます。またこのページにある[Log out]ボタンを押すとログアウトします。サインアップができたら、今度はログインフォームを使い、登録されたユーザーIDでログインできるか試してみましょう。

とりあえず、Authenticationプラグインによる認証機能を、簡単な操作で動かし確認できることはこれで分かりました。といっても、このままでは自分のアプリケーション内で使うにはちょっと不便です。では、次にAuthenticationの機能を各自のアプリケーションで利用してみることにしましょう。
ログインページの作成
実際に認証を使ったログイン機能のサンプルを作成してみます。ここでは、gappアプリケーションに「auth」というコントローラーを用意して、そこにサンプルを作成してみることにします。コマンドプロンプトでgappアプリケーションのディレクトリにカレントディレクトリを移動し、
grails create-controller auth
このように実行してauthコントローラーを作成しましょう。そして、自動生成されたAuthController.groovyを修正し、必要なビューを用意して、簡単なログイン機能を実装します。ここでは、ごくシンプルなものとして「index」と「login」という2つのページを用意し、loginからログインをしてindexを表示する、ということを行います。
まずは、loginページから作成しましょう。「views」内に「auth」というフォルダが生成されていますので、この中に新たに「login.gsp」というファイルを作成し、次のように記述してください。
<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN"
"http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd">
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml">
<head>
<title>Grails Login</title>
<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=utf-8"/>
<style type="text/css">
h1 {background:#AAAAFF; font-size: 12pt; padding: 3px;}
h2{font-size: 12pt; font-weight: bold;}
p{color:#000066; font-size:10pt;}
</style>
</head>
<body>
<h1>Grails Auth Log in</h1>
<h2>ユーザー名とパスワードを入力してください。</h2>
<auth:form authAction="login"
success="[controller:'auth', action:'index']"
error="[controller:'auth', action:'login']">
<table>
<tr><td>User ID:</td><td><g:textField name="login"/></td></tr>
<tr><td>Password:</td><td><g:passwordField name="password"/></td></tr>
<tr><td></td><td><g:submitButton name="Log in"/></td></tr>
</auth:form>
</body>
</html>

ここでは、入力用の簡単なフォームだけが用意されています。が、よく見るとフォームのタグが少々変わっていますね。ログイン用のフォームは、次のようなタグを使って記述します。
<auth:form authAction="login"
success="[controller:'コントローラー', action:'アクション']"
error="[controller:'コントローラー', action:'アクション']">
……ここにコントロール類のタグを書く……
</auth:form>
この<auth:form>は、Authenticationプラグインによって用意されるカスタムタグです。このタグでは「authAction」「success」「error」といった属性が用意されています。これらは、それぞれ以下の働きをします。
| 属性 | 説明 |
| authAction | フォームの送信先となるAuthenticationのアクションを指定します。ログインでは「login」を指定します。 |
| success | アクションの実行に成功したときの挙動を指定します。これはcontrollerとactionという2つの要素を持つマップとして用意されます。これで、コントローラー名とアクション名を指定すると、認証後、指定のアクションが実行されます。 |
| error | アクションの実行に失敗したときの挙動を指定します。やはりcontrollerとactionという2つの要素を持つマップとして用意します。 |
この<auth:form>~</auth:form>タグ内に、フォームのタグを記述します。ここでは、ユーザーID、パスワード、送信ボタンの3つが次のような形で用意されています。
<g:textField name="login"/> <g:passwordField name="password"/> <g:submitButton name="Log in"/>
ここで注意すべきは、ユーザーIDとパスワードを入力するフィールドの名前です。これらは、必ず「login」「password」としておきます。これらの名前が正しく設定されていないと、Authenticationのコントローラーが正しく値を取り出せず認証できません。
