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ComponentZine(MultiRow)

明細書の入力・印刷・Excelデータへの保存を行う.NETアプリケーションを作成する

MultiRow for Windows Forms 6.0Jで多機能明細書作成プログラムを作成する

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GUIのデザイン

 フォームは、GcMultiRowコンポーネントと標準コントロールのButtonコントロールが2つというシンプルなものです。なお、「Template11」はGcMultiRowコンポーネントにテンプレートを作成すると自動的に作られるオブジェクトです。GcMultiRowコンポーネントのデザイン方法については、次の項目で紹介します。

GUIコンポーネントの構成
GUIコンポーネントの構成

新しいグリッドレイアウトの作成

 最初に、GcMultiRowコンポーネントにデータ入力のためのグリッドを作成します。これは、配置したばかりのGcMultiRowコンポーネントは中が空になっており、[新しいテンプレートを作成する]という作業でグリッドを作成します。テンプレートはオブジェクトになっており、専用のデザイナでグリッドをデザインするようになっています。

新しいテンプレートの作成

 新しいプロジェクトを作成し、フォームにGcMultiRowコンポーネントをドラッグ&ドロップすると、スマートタグが展開します。[新しいテンプレートの追加]を選ぶとテンプレートウィザードが起動します。ここでは、セル数を指定してテンプレートを作成します。設定するセルは、水平方向(列数)に5個、垂直方向(行数)に1個です。また、スタイルに「BlueSky」というグラデーションを施すスタイルを選びます。

 グリッドができあがったら、フォームに合わせてサイズを調整します。フォームには「Template11」というオブジェクトが作成されます。

スマートタグで[新しいテンプレートの追加]を選択
スマートタグで[新しいテンプレートの追加]を選択
設定するセルは、水平方向(列数)に5個、垂直方向(行数)に1個
設定するセルは、水平方向(列数)に5、垂直方向(行数)に1個
スタイルに「BlueSky」というグラデーションを施すスタイルを選択
スタイルに「BlueSky」というグラデーションを施すスタイルを選択
できあがったグリッド
できあがったグリッド

Rowセクションでのデータ入力フォーマットの作成

 作成したグリッドをデザインしていきます。スマートタグから[テンプレートの編集]を選ぶと、デザイナ画面が表示されます。

 グリッドは、「ヘッダセクション」と「Rowセクション」に分かれており、データの入力を受け付けるのがRowセクションです。このRowセクションに、先ほど作成した列セルとそのヘッダ用セルが配置されています。境界線をマウスでドラッグすると、それぞれのセクションの「幅」と「高さ」を変えることができ、各セルを個々にクリックして選択状態にすれば、「セルのサイズ」と「配置位置」を変えることができます。

 Rowセクションに配置されたセルは、デフォルトでは文字列型セル(TextBoxCell)が配置されているので、これを修正します。具体的には、個数と単価を入力するセルは、数値型セル(NumericUpDownCell)に入れ替えます。入力範囲を設定する「Maximum」「Minimum」プロパティをデフォルトの値から「Maximum」は「1000000」に、「Minimum」は「0」に変更します。

 また、単価の数値型セルは、数値入力用スピンボタンを使用しないので、ShowSpinButtonプロパティを「NotShown」に設定します。列ヘッダ用セルは列ヘッダ型セル(ColumnHeaderCell)なので、これはValueプロパティを使って列見出しの文字を設定します。

合計金額を入力するセルは、サマリ型セル(SummaryCell)を使用します。このセルを使用すると、指定したセルの数値を自動集計することができます。サマリ型セルについては記事の後半で説明します。

Rowセクションでのセルのデザイン
Rowセクションでのセルのデザイン

 なお、新たに追加したセルは、デフォルトでは枠線が表示されていませんが、Styleプロパティを展開してBorderプロパティの値を「通常の罫線」に変更すると、罫線を設定できます。

Borderプロパティの値を「通常の罫線」に変更
Borderプロパティの値を「通常の罫線」に変更
罫線が設定できるようになる
罫線が設定できるようになる

 最後に、行見出し(行ヘッダ)に自動的にレコード番号が表示されるようにします。行ヘッダは、行ヘッダ型セル(RowHeaderCell)になっており、「ValueFormat」プロパティの値を「%1%」と設定すれば、レコードが追加されるたびに、行ヘッダに自動的に番号が表示されます。

 これで、Rowセクションは完成です。

次のページ
ヘッダセクションの作成

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この記事の著者

瀬戸 遥(セト ハルカ)

8ビットコンピュータの時代からBASICを使い、C言語を独習で学びWindows 3.1のフリーソフトを作成、NiftyServeのフォーラムなどで配布。Excel VBAとVisual Basic関連の解説書を中心に現在まで40冊以上の書籍を出版。近著に、「ExcelユーザーのためのAccess再...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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