携帯電話国内3大キャリアの特徴
携帯サイト制作で困るのは、キャリアや端末ごとに仕様が大きく異なり、互換性に問題があることです。まずはそれぞれのキャリアの特徴を押さえておきましょう。
NTTドコモ(iモード)
NTTドコモでは、主に2009年3月までに発売となったブラウザキャッシュ100KBまでに対応した機種を「iモードブラウザ1.0」、主に2009年5月以降に発売となったブラウザキャッシュ500KBサイズ対応の機種を「iモードブラウザ2.0」と規定してます。両者の大きな違いとしては、CSSのサポート状況が挙げられます。
iモードブラウザ1.0
iモードブラウザ1.0は、「iモード対応HTML」と「iモード向けXHTML」の2種類の言語に対応しています。第2世代(G2)の携帯端末であるmovaが主流の頃はiモード対応HTMLが使われていましたが、第3世代(G3)の携帯端末であるFOMAが主流の現在では、iモード対応XHTMLを使うのが一般的です。ただし、movaとFOMAの両方に対応させるにはiモード対応HTMLを使用します。
「iモード対応HTML」は、HTMLを簡略化したCompactHTMLとほぼ同じ仕様の言語で、リンクに電話番号を埋め込む機能や数字でアクセスできる機能など、携帯電話ならではの機能を追加したものです。
一方の「iモード対応XHTML」は、WAP Forum(現Open Mobile Alliance:携帯電話の規格策定を行う組織)のXHTML-MP(XHTML Mobile Profile:XHTML Basic 1.0にXHTML Modulesを追加したもの)をもとに、iモード対応HTMLとの互換性を意識して策定されたものです。
iモード対応HTMLはバージョン1.0から7.2まで、iモード対応XHTMLにはバージョン1.0から2.3までと、複数のバージョンが存在します。機種によって対応しているバージョンが異なりますが、上位互換となっているため、バージョン3.0に対応した機種は、バージョン1.0から3.0で制作されたページであれば問題なく利用できますが、バージョン4.0で制作されたページには完全には対応していません。
CSSについては、iモード対応HTMLは未対応、iモード対応XHTMLでは「i-CSS(iモード対応XHTML用のCSS)」が採用されましたが、基本的にインライン(style属性での指定)にのみ対応しており、外部参照には対応していません。
iモードブラウザ2.0
iモードブラウザ2.0は、iモード対応HTML7.2およびiモード対応XHTML2.3をベースに、ブラウザキャッシュサイズと要素、属性を拡張し、新機能に対応したものです。
「iモードブラウザ1.0」は、CSSへの対応という点で他のキャリアに大きな遅れをとっていましたが、「iモードブラウザ2.0」で「i-CSS2」となり、ようやくau by KDDIやソフトバンクモバイルと同じように、外部スタイルシートを扱えるようになりました。
iモードの詳しい仕様については、NTTドコモの「作ろうiモードコンテンツ」で公開されていますので参考にすると良いでしょう。
| 主な対応端末 | 第2世代端mova | 第3世代端末FOMA | 2009年5月以降の端末 |
| ブラウザ世代 | iモードブラウザ1.0(iモード対応HTML) | iモードブラウザ1.0(iモード対応XHTML) | iモードブラウザ2.0 |
| CSS | 未対応 | i-CSS(基本的にインラインのみ対応) | i-CSS2(外部参照に対応) |
au by KDDI(EZweb)
au by KDDIのEZweb向けページは、以前は「HDML(Handheld Device Markup Language:WAP Forumによって策定されたPDAや携帯電話、腕時計などの画面が小さく入力装置が限られた端末で使われることを前提に設計された言語)」で制作されていましたが、現在は「XHTML Basic(XHTMLのサブセットとして、携帯端末向けに用意された言語)」に基づいて制作されるのが一般的です。
au by KDDIの端末には、第3世代のAシリーズ(CDMA 1X)と、第3.5世代のWシリーズ(CDMA 1X WIN)がありますが、2009年時点のラインアップにおいてはシリーズ全体の90%以上の端末がWシリーズで占められており、ユーザーのほぼすべて(99%)が、第3世代以降の端末になっています。
CSSについては、プロパティは限られますが、通常のPCサイトと同じようにCSSを適用することができます。
EZwebの詳しい仕様については、au by KDDIの「EZfactory」で公開されていますので参考にすると良いでしょう。
ソフトバンクモバイル(Yahoo!ケータイ)
ソフトバンクモバイルのYahoo!ケータイ向けページは、「ソフトバンク携帯電話向けMML(Mobile Markup Language:HTML4.0のタグセットを基に記述を簡略化した携帯電話用の言語)」「ソフトバンク携帯電話向けHTML」「ソフトバンク携帯電話向けXHTML」などの言語を使用して制作できますが、端末によって対応言語が異なります。端末は発売時期や性能によって、C型、P型、3GC型に分類できます。
「MML」は、J-フォン端末で採用され、C型、P型のみ使用でき、最近の機種では使用できません。「HTML」は、すべての型で使用できますが、CSSは使用できません。「XHTML」は、3GC型のみ使用でき、CSSを使用することができます。
Yahoo!ケータイの詳しい仕様については、ソフトバンクモバイルの「MOBILE CREATION」で公開されていますので参考にすると良いでしょう。
| 世代名 | MML | HTML | XHTML |
| C型 | ○ | ○ | × |
| P型 | ○ | ○ | × |
| 3GC型 | × | ○ | ○ |
以上、各キャリアの特徴を簡単に説明しました。それぞれの関係を分かりやすくすると、図2のようになります。

