プロパティマネージャアドインによる拡張内容
コンテキストメニューの拡張
プロパティマネージャアドインをインストールすると、フォームデザイナでコントロールを右クリックして表示できるコンテキストメニューに「プロパティのコピー」と「コントロールの規定値に設定」が追加されています。
この追加されたメニューがどのような機能をもっているかは、後ほど紹介します。
タスクの拡張
プロパティマネージャアドインによりタスクの内容も追加されます。こちらもコンテキストメニューと同様に「プロパティのコピー」と「コントロールの規定値に設定」が追加されます。
プロパティのコピー
例として、デフォルトの「MS UI Gothic」で開発を進めてきたシステムを取り上げます。もう何十画面も作ってしまったし、そもそも1画面にラベルやテキストだって配置済…という状況を思い浮かべてみましょう。そんな状況で「フォントはメイリオがきれいだと聞いたのでメイリオにしてほしい」といきなり言われたらどうしますか?
コントロールのプロパティを変更しよう
そういったときこそ、PlusPakのプロパティマネージャアドインの出番です。まずは、動きを確認するために1フォームだけのプロジェクトを作成し、フォーム上に複数のテキストボックスとコマンドボタンを配置したもので確認してみます。
では、一番上のテキストボックスTextBox1のフォントを「メイリオ」に変更してみましょう。
もちろんフォント以外のプロパティも変更が必要ならば、同時に変更してください。
プロパティをコピーしよう
次に、プロパティを変更したコントロールのコンテキストメニューかタスクから[プロパティのコピー]を選択して[プロパティのコピー]ダイアログを表示します。
ダイアログの構成は、左側にコピー元となるコントロールのプロパティ一覧(今回の例でいえばフォントを「メイリオ」に変更したコントロール)が表示されていて、右側にはそのコントロール以外の同種のコントロールが一覧表示されています。
サンプルでは、テキストボックスTextBox1をコピー元としてそこからダイアログを表示したので、右側に表示されるのはテキストボックスTextBox1以外のテキストボックスです。
ここで注目したいのは左側のプロパティ一覧にも右側のコントロール一覧にもすべてチェックボックスがついている点です。なぜこのようなチェックボックスがついているのかと言うと、次のような操作を可能にするためです。
- コピー元のプロパティを選択できる
- コピー先のコントロールを選択できる
今回は「あとからプロパティを変更したい」というストーリーを想定していますが、複数人での開発時、間違えたプロパティ値が散在してしまった場合にプロパティを揃えるといった使い方もできます。
それでは、左側で[Font]チェックボックスにチェックを入れ、右側ですべてのコントロールのチェックを付けた状態でダイアログの[OK]ボタンまたは[適用]ボタンをクリックしてください。
テキストボックスのフォントプロパティを確認すると、すべて「メイリオ」に変更されています。
たったこれだけの操作でプロパティの変更が可能なので、間違える可能性も無く、特別なノウハウも必要ありません。
複数フォームや複数プロジェクトでは?
1プロジェクト1フォームでの動きが分かったので「複数フォームや複数プロジェクトのときは?」との興味が沸いてきました。もし、1プロジェクト1フォームのときと同じような手間で実現できれば、実際の開発プロジェクトで使用した時にも「真の便利ツールだ!」と叫べるというものです。
サンプルのソリューションは、プロジェクトCZ120101に2フォーム、プロジェクトCZ120102に1フォームがあるソリューションです。
このソリューションで先ほどと同じように[プロパティのコピー]ダイアログを表示すると、ダイアログの右側にソリューションに含まれているすべてのフォーム上のテキストボックス一覧がチェックボックス付で表示されます。
後は、先ほどと同じようにコピーしたいところだけチェックして[OK]ボタンか[適用]ボタンをクリックすれば一発でプロパティのコピー(必要であれば複数のプロパティ値ですら)が可能です。これはもう「すごい便利!すごい!」と叫ぶしかないですね。