SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

現役エンジニア直伝! 「現場」で使えるコンポーネント活用術(PlusPak)

PlusPakのプロパティマネージャアドインで、急なUI変更に対応しよう

~PlusPakによるプロパティ一括変更の活用~

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ダウンロード サンプルソース (28.5 KB)

コントロールの規定値に設定

 「プロパティのコピー」は名前からも使い道が想像しやすいと思いますし、その想像通りの使い方ができたと思います。では、プロパティマネージャアドインで拡張されるもう1つのメニュー「コントロールの規定値に設定」は何をしてくれるのでしょうか。

設定方法

 コンテキストメニューかタスクから「コントロールの規定値に設定」を選ぶと表示されるダイアログは、次のようなものです。

図12 [コントロールの規定値に設定]ダイアログ
図12 [コントロールの規定値に設定]ダイアログ

 ダイアログの左側はダイアログを起動したコントロールのプロパティ一覧になっています。そして、右側はツールボックスからドラッグ&ドロップしたときのコントロールの規定値になっています。

 左側の値に規定値を変えたいプロパティ名のチェックボックスにチェックを入れてみます。今回はFontプロパティだけですが、複数のプロパティにチェックを入れることもできます。チェックボックスのチェックが終わったら[>]ボタンをクリックすれば右側のプロパティ値が変わります。

新規にコントロールを配置

 ダイアログでの設定が終わったら、本当に規定値が変わるのか確認してみましょう。既存のフォームにツールボックスからテキストボックスをドラッグ&ドロップした結果は、次のようになります。

図13 新規にコントロールを配置した例
図13 新規にコントロールを配置した例

 プロパティマネージャアドインが導入されていない状態であればテキストボックスのFontプロパティは「MS UI Gothic」のはずですが、規定値として登録した「メイリオ」としてコントロールが配置されました。

別プロジェクトでの動作を確認

 複数プロジェクト間での「プロパティのコピー」に続き、「新規プロジェクト」でコントロールを貼りつけたときに規定値が反映されるかを確認してみましょう。

 Visual Studioをすべて終了し、PCを再起動したら、改めてVisual Studioを起動してWindowsフォームプロジェクトを新規作成します。今回は、ツールボックスからテキストボックスコントロールを配置してみました。

図14 新規プロジェクトに新規にコントロールを配置した例
図14 新規プロジェクトに新規にコントロールを配置した例

 このケースでも、期待通りにプロパティマネージャアドインで規定値として登録した「メイリオ」としてコントロールが配置されました。

規定値を元に戻す

 また、コントロールのプロパティの規定値を元に戻す場合は、[コントロールの規定値に設定]ダイアログで右側のチェックボックスのチェックをはずして[OK]ボタンをクリックすることで実現できます。

図15 規定値を元に戻す
図15 規定値を元に戻す

設定を共有する

 プロパティマネージャアドインで設定した値は設定したユーザーでのみ適用されます。別のユーザーでも同じ設定値を使いたい場合は設定ファイルをコピーします。

 設定ファイルの場所はWindows 7やWindows Server 2008であれば「\ユーザー\<ログインユーザー名>\AppData\Roaming\GrapeCity\PlusPak\DefaultSettings」フォルダとなるのでこのフォルダをまるごとコピーすると良いでしょう。

図16 設定を共用する
図16 設定を共用する

まとめ

 プロパティマネージャアドインは画面内のコントロールのプロパティ一括変換ができるだけではなく、他の画面や他のプロジェクト、他のソリューションでも適用できる優れものでした。また、後から直す場合だけでなく、作成途中のアプリケーションもドラッグ&ドロップで規定値の初期設定が可能だという点も、かなり便利なものでした。

 あえて注文をつけるとするなら、例えばFontプロパティのようにテキストボックス以外にも存在するプロパティの場合、同種コントロール以外にもプロパティのコピーができたら便利かとも思いました。しかし、それで現在の操作性が損なわれるのは嫌ですし、それほど多くの種類のコントロールを同時に使う事も少ないでしょうから、コントロールごとに作業しても十分効率的です。

 実際に使用することで、プロパティマネージャアドインの便利さを実感しました。人の力で直して抜け漏れがないか細心の注意を払うよりも、プロパティマネージャアドインを使って安心して変更作業ができる環境を手に入れてみませんか。

この記事は参考になりましたか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
現役エンジニア直伝! 「現場」で使えるコンポーネント活用術(PlusPak)連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

初音玲(ハツネアキラ)

 国内SIerのSEでパッケージ製品開発を主に行っており、最近は、空間認識や音声認識などを応用した製品を手掛けています。 個人的には、仕事の内容をさらに拡張したHoloLensなどのMRを中心に活動しています。 Microsoft MVP for Windows Development ブログ:http://hatsune.hatenablog.jp/

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/6383 2012/01/31 14:00

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング