ホテル(台北市内)から会場へ
宿泊した台北市内のホテルから会場となるAcademia Sinicaへの移動は、公共交通機関だとMRT(地下鉄)とバスを乗り継がないといけないので多少不便です。
朝早くの移動ということもあり、私たちはタクシーで移動しました。だいたい30分くらいで会場に到着します。料金は330TWDです。タクシーの運転手さんはあんまり英語が通じる感じではないので、行き先の名前(漢字のもの)を紙で見せるのが通じやすいようです。
会場に到着したら、まずは今日の宿泊先となるActivity Centerに荷物を預けて、身軽になってからカンファレンス会場に移動しました。
受付
清水川です。
カンファレンスの受付には開始10分前の9時に到着したのですが、さすがに開始直前ということもあり、ほとんどの人は受付を済ませてホール内に入っていたようです。
受付は受付番号順に100番区切りでレーンが分かれており、非常にスムーズでした。受付番号自体も開催2日前にリマインダーメールが届いていたので、今年は受付での混乱は少なかっただろうと感じました。私自身はスピーカーレーンがあることに気づかず一般の方に並んでしまったので多少手間取りましたが…。そういえば昨年のPyCon JPでもスピーカー受付は分かりにくかったようで、このあたりは共通の課題ですね。
受付後、名札の他にノベルティーとして、紙袋、Tシャツ、プログラム、朝食をもらいました。名札は厚紙に名前を印字したものをストラップのクリップでぶら下げるだけのシンプルなもので、こういうのを見るとPyCon JPでも名札ケースはなくてもそんなに問題ないんじゃないかなという気になりますね。紙袋は台北101を模したPyCon Taiwanのロゴと各スポンサーのQRコードがあしらわれています。プログラムパンフレットはB5の紙を3つ折りにしたもので、昨年の数十ページのものに比べるととてもシンプルになりました。そういえば各セッションの概要についてはプログラムにもサイトにも記載されていませんでしたが、このあたりは何か事情があるのかもしれません。Tシャツは参加者全員に配られ、ちょっとポップな感じで普段着に使っても良いデザインだと思います。写真左上の小さい箱の中にはサンドイッチなどちょっとした朝食が入っていました。現地の人でも遠くから来ている人はいるでしょうし、こういうちょっとした気遣いは嬉しいですね。
私はPyCon JP/APACの予算立てに関わっているのですが、その観点から見ると、今回のイベント参加費は前回の1,300TWD(当時のレート1TWD=2.8JPY、約3,700円)から1,900TWD(1TWD=3.5JPY、約6,600円)に値上がりしており、台湾の物価から考えると1,900TWDはかなり高額だと感じました。その分ノベルティーのTシャツや朝食、無料のレセプションなどにお金を掛けており、海外から参加した身としては「参加した感」があったし、2日目にはノベルティーのTシャツを着ていた参加者も多く、一体感があって良いイベントになっていたと思います。このあたり、お金の掛けどころはなかなか悩ましいですが、イベントの雰囲気に直結する部分でもあるので、今回のPyCon Taiwanはうまく活用できていたように感じました。
Keynote Speech:Making with Python 3
鈴木たかのりです。
最初のキーノートスピーチはDavid Beazley氏(@debeaz)による"Making with Python 3"です。
このセッションでは、Python 3でのプログラミングの楽しさについての話がありました。
David氏はPython Essential ReferenceとPython Cookbookの著者でもあり、今年の5月に発売されたPython Cookbook,3rd EditionはPython 3.3に対応しているそうです。
現在Pythonプログラミング言語では、今後はメンテナンスサポートのみのPython 2と、一部の言語仕様でPython 2との後方互換性を排除したPython 3の2つのバージョンが存在しています。この基調講演では全Pythonユーザーが興味を持っているPython 3の特徴やPython 3に移行するタイミングについて講演されました。
David氏は17年前(!)に参加したのが最初のPyConで、そのときの参加者は数十名だったでそうです。まずはPython 3が4.5年開発されていること、Python 3がPython 2のデザイン上の傷を修復したものであるといったことが説明されました。
会場に「Python 3を使っている人」という問いかけをしましたが、10人程度といった感じでした。今年のPyCon USで同じ質問があったときには10%くらいの人が手を上げたそうです。その後、dict_keys、整数の割り算、printメソッド、非同期IO(PEP 3156)、Enum(PEP 435)などのPython 3での新しい部分について説明をしました。Unicode/Bytesについては、Python 3ではもっとも痛いところだというのは共通認識のようです。
最後に「Python 3でのプログラミングは楽しいか?」という自らの問いに対して、いろいろ揃っているので楽しい、今がPython 3を試すときだ。として、キーノートをまとめました。
その頃、清水川さんはキーノート直後の自分の発表準備をしており、まったく発表を聞いていなかったそうです。