Azureのアップデート:Webサイト、仮想マシン、Mobile Services、通知ハブ、ストレージ、VNets、スケジューラ、AutoScaleなど
ここ10日間はAzureチームにとって非常に忙しい日々でした。今回のブログでは、以下のような、最近行った重要な機能強化について簡単にまとめていきます。
- Webサイト:SSL対応、Traffic Manager、Javaサポート、基本層
- 仮想マシン:ChefおよびPuppet拡張のサポート、コンピュートインスタンスの基本料金層
- 仮想ネットワーク:DynamicRouting VPNゲートウェイおよびPoint-to-Site VPNの一般公開
- Mobile Services:.NETのプレビューのVisual Studioサポート、Azure Active Directory統合とオフラインサポート
- 通知ハブ:Kindle FireデバイスとVisual Studioサーバーエクスプローラ統合のサポート
- Autoscale:一般公開
- ストレージ:Read Access Geo Redundant Storageの一般公開
- Active Directoryプレミアム:一般公開
- スケジューラサービス:一般公開
- Automation:新しいAzure Automationサービスのプレビューリリース
上記の新機能はすべて現在使用可能です(注:まだプレビューのものもあります)。以下はその詳細になります。
Webサイト:標準層で追加料金なしのSSL対応
Azure Webサイトだと、1つの標準層ホスティングプランで500までサイトをホストすることができます。Azure Webサイトは、あなたのWebアプリケーションだけをホストするために隔離されたVM上で実行され(これにより、予測可能なパフォーマンスとセキュリティの分離が実現されます)、VMの数を手動またはビルトインのAutoScale機能を使用して拡大・縮小することができます。標準層のWebサイトに対する価格設定は、実行しているVMの数がベースになるため、1つのVMで500すべてのWebサイトをホストする場合、その一つのVMに対して支払が発生し、Webサイトプランを2つのVMにスケールアップした場合、その2つのVMに対して支払が発生するといった形です。
サイトに対してSSLを有効にしたい場合、先月まで追加料金を請求していました。今月から、各標準層のWebサイトホスティングプランで、追加料金なしで5つのSNIベースのSSL証明書と1つのIPベースのSSL証明書が使用できるようになりました。これにより、さらに簡単(かつ安価)にSSLをWebサイトで有効にできるようになります。
Webサイト:Traffic Managerサポート
AzureにビルトインされたTraffic Managerサービスについて、以前ブログ投稿しました。
Azure Traffic Managerサービスにより、Azureでホストしているアプリケーションへのユーザートラフィック分布を制御できます。これにより、世界中のさまざまなAzure地域で、アプリケーションのインスタンスを実行できます。Traffic Managerは、ドメイン名上のドメインネームサービス(DNS)クエリに、インテリジェントルーティングポリシーエンジンを適用することで動作し、アプリケーションの適切なインスタンスへDNSルートをマップします(つまり、アプリの欧州インスタンスへ欧州のお客様を、米国インスタンスへ北米のお客様を設定できます)。
いずれかのアプリケーションインスタンスに問題が発生した場合に、Traffic Managerを使用して自動的にトラフィックフェイルオーバーシナリオを有効にすることで、アプリケーションの可用性を向上させることができます。また、一番近いアプリケーションインスタンスにお客様を自動的にルーティングさせることでアプリケーションの可用性を向上させる場合にもTraffic Managerを使用することができます。
Azure WebサイトでTraffic Managerが一般公開できるようになり大変うれしく思います。これにより、Webサイトのパフォーマンスおよび可用性のどちらも向上させることができます。この新しいサポートを利用する方法の詳細については、ここからご確認いただけます。
Webサイト:Javaサポート
今回、Azure Webサイトに対して新たにサーバー言語(Java)のサポートを追加しました。これにより、以下のようなさまざまなフレームワークやコンテナを使用して書かれたJava Webアプリケーションのデプロイおよび実行が簡単になりました。
- Java 1.7.0_51 - デフォルトJavaランタイムサポート
- Tomcat 7.0.50 - デフォルトJavaコンテナ
- Jetty 9.1.0
どのJavaランタイムを使用するのか、またAzure管理ポータルおよび管理APIを使用してどのコンテナでアプリケーションをホストするのかを管理できます。このブログ投稿に新しいサポートやオプションの詳細が書かれています。
今回の発表により、Azure Webサイトでは、.NET、PHP、Node.js、Python、Javaを使用したWebアプリケーションおよびサイトの構築で、ファーストクラスサポートが提供されることになります。これにより、アプリケーション構築に、さまざまな言語やフレームワークが使用でき、Webサイトが提供する素晴らしい機能(簡単デプロイメント、継続デプロイメント、AutoScale、ステージングサポート、Traffic Manager、 Outside-inモニタリング、バックアップなど)がすべて利用できるようになります。
Webサイト:ワイルドカードDNSとSSL証明書のサポート
Azure Webサイトでは、WebサイトにワイルドカードDNSとSSL証明書をマップできるようになりました。これにより、ワイルドカードのバニティドメイン(すなわち、*.myapp.com、例えば、scottgu.myapp.comなど)を1つのバックエンドWebサイトへマップする機能など、さまざまなシナリオが可能になります。特に、SaaSベースのシナリオでは便利です。
Scott Cate氏は、このサポートを簡単に設定する方法をウォークスルーした素晴らしいビデオを提供しています。
Webサイト:新しい基本層の価格設定オプション
先ほど、各標準層のAzure Webサイトホスティングプランで、追加費用なく、5つのSNIベースと1つのIPベースのSSL証明書が使用できるようになったことをお話ししました。また、同じく各標準層のAzure Webサイトホスティングプランの一部として、AutoScale、Traffic Manager、バックアップ、ステージング、Webジョブなどの機能が追加費用なく含まれてくることも、以前公表しました。これらの機能を組み合わせることにより、Webアプリケーションを安全にホストし、実行する非常に魅力的な方法が提供できると思っています。
新しい基本層の価格設定オプション
今月から、これらの追加機能の一部を使用しない代わり、25%オフの価格でWebアプリケーションが実行できる新しい“基本層”オプションもAzure Webサイトに導入します。この基本層は、小規模またはあまり洗練されていないWebアプリケーションにとっては十分であり、費用を抑えて成功することが可能になると思います。
基本層の価格設定についての詳細は、Azure Webサイトの価格設定ページでご確認ください。Azure管理ポータルのWebサイト拡張のScaleタブをクリックすれば、Webサイトホスティングプランで使用する層を選択できます。