対象読者
本記事は、次の方を対象にしています。
- ネットワークやLinuxの基礎知識がある方
- Dockerの概要を知っている方
- オンプレミスサーバ(物理サーバ)にLinuxのインストールができる方
- Amazon Web ServicesのEC2を利用したことがある方
- Webシステムをチームで開発している方
- Dockerをチーム開発に導入してみたい人
アプリケーション開発支援ツール「GitLab」の構築
前回の連載でご紹介したDocker実行環境に、アプリケーション開発ではかかせないソースコードのバージョン管理ツールである「GitLab」の環境構築手順について説明します。なお、今回の連載は、Amazon EC2の仮想インスタンスで作成したDocker実行環境に構築しています。
GitLabとは
オープンソースソフトウエアの開発などでよく利用されている「GitHub」は、Gitによるソースコードのバージョン管理を中心にSNSや課題管理などの機能でアプリケーション開発を支援するツールです。しかし、業務アプリケーションなどのようにインターネット上に公開できないソースコードを管理する場合など、制限されたネットワーク上にGitリポジトリを置きたい場合もあります。
「GitLab」は、ローカル環境でGitHubのようなGUIによるソースコードのリポジトリ管理を運用できるツールです。リポジトリ管理機能に加え、コードレビューやイシュートラッカー、活動履歴機能(activity feed)、Wikiなどの機能を持っています。LDAPやActive Directoryなど既存のアカウント管理機構とも連携可能で、大規模な環境でも利用できます。
GitLabはオープンソース版のCommunity Edition(CE)と、サポート付きの商用版Enteprise Edition(EE)、継続的インテグレーションをサポートしたContinuous Integration(CI)の3つがあります。
オープンソースのGitLab Community Edition(CE)が動作するOSには以下のものがあります。
- Ubuntu12.04
- Ubuntu14.04
- Debian7
- Debian8
- CentOS6
- CentOS7
- RaspberryPi2 on Raspbian
以下のサイトより、OSを選択してダウンロードしてください。
ここでは、DockerでGitLab環境を構築する手順を説明します。