ロボティクス、ウェラブル、MRの分野で活躍する3人のエンジニア
デブサミビアバッシュは、「AI」「データ」「VR/MR」といった最先端の技術領域で活躍するエンジニアを招いて、エンジニアとしてのアクションとキャリアデザインにフォーカスしたイベントだ。前夜祭という名称がついているとおり、会場にはお酒や飲み物、軽食が用意され、ざっくばらんな雰囲気の中でパネルセッション形式による基調講演は始まった。
パネリストとして登壇したのはCerevo代表取締役の岩佐琢磨氏、mplusplus代表取締役社長の藤本実氏、meleap CTO取締役 新木仁士氏の3人。そして司会をウルシステムズ代表取締役社長の漆原茂氏と日本マイクロソフト デベロッパー エバンジェリズム統括本部 テクニカルエバンジェリストの千代田まどか(ちょまど)氏が務めた。テーマは「code your future:エンジニアが描く未来はこんなに素晴らしい!!」。
まずはパネリスト3人の自己紹介がデモ付きで行われた。
岩佐氏が携えてきたのは、「PSYCHO-PASS サイコパス」の劇中に登場するアイテムを本格再現したスマート・トイ。現在、約8万円で販売されており、「当社の屋台骨を支えている売れ筋商品」だと言う。同商品はフルスタックのLinuxを搭載しており、グリップのところにタッチセンサーが入っているという。実際にそれを握り、人に向けるという動作で音声が発生するというデモを実施した。また「Tipron」という可変型のホームロボットも紹介。これは動くプロジェクターだが、家の間取りを覚えることができる。例えば、指定した時間に指定した場所に行き、必要な情報を壁に映し出すということができる。「中にはAndroidベースのプロセッサが入っており、スマートフォンアプリで操作できるようにしている」と岩佐氏は説明する。
続いて藤本氏の自己紹介が行われた。藤本氏は体表現に光の要素を加えた「Lighting Choreographer」として数々の賞を受賞。現在は、EXILEや三代目 J Soul Brothers、E-GirlsなどのLEDを使ったライブパフォーマンスの演出も手がけている。「おそらく私の作品を1回は目にしたことがあるはず」と藤本氏は語る。例えば、ソニーのXperiaのCMで採用されたEL Danceはその一つだ。そのほか、香港や米カリフォルニアのディズニーランド実施されたショーでライトニングの演出も行っているという。
どんなパフォーマンスなのか、実際に5000個のLEDが付いたボディスーツを着用したダンサーによるパフォーマンスが披露された。音楽と映像にマッチした光のダンスである。実はこのようなことを14年前から行っているという藤本氏。音楽と同期させるための制御する仕組みは一から藤本氏自身が開発しているという。EXILEのツアーでは、このスーツを着用したダンサーが150人ぐらい登場し、圧巻のパフォーマンスが繰り広げられている。
3人目の新木氏は漆原氏によると「かめはめ波の人」。かめはめ波とはマンガ「ドラゴンボール」に登場する必殺技。そのような技をお互いに撃ち合って戦う、AR技術とウェアラブルデバイスを組み合わせたテクノスポーツHADOを開発している。「Pokemon GOよりも先に、ARを遊びに活用したのが彼らの会社だ」と漆原氏は説明する。実際にどのようなスポーツなのか、動画で紹介された。ヘッドマウントディスプレイの中にiPhoneを装着し、それで相手の動きをトラッキングするという。またARは動き回るのが難しい側面があるが、対戦相手がいるので、ぶつからないような工夫もしているとのこと。