全員でユーザーストーリーマップを作るメリット
プロジェクトマネージャーへのインタビューを経て、プロジェクト管理に関わる人たちが何のために何をしたいのかは明確になってきました。次はそれらを整理し、優先順位を付けていくフェーズです。
インタビューで解像度を高めたプロジェクトマネージャーの業務理解を、エンジニアを含めたチームメンバーに共有したうえで、ユーザーストーリーマップを全員で作っていきました。
ユーザーストーリーマップ(以下 USM)とは、「〇〇として、✕✕したい、△△だから」という書式で書かれたユーザーストーリーを構造化したものです。2軸で表現され、左から右に時系列、上から下に重要度の順番で並べていきます。これを作ることで、ユーザーストーリー(≒要件)を俯瞰しながら、MVPとしてどこまでカバーするべきかを議論しやすくなります。
ちなみに、私たちはスクラムスタイルで開発を行っています。USMはスクラムとも非常に相性が良いです。一つ一つのストーリーは簡潔なので細部に意識を取られすぎず、全体感を把握することができます。1週間で切られた開発スプリントのたびに、そのスプリントで取り組むユーザーストーリーをピックアップして詳細な仕様やデザインを固めていけばいいので、スピード感を持った開発がしやすくなります。
この辺りの話は、次回の記事でエンジニアリングマネージャー自身から詳細が明かされるので、ぜひそちらもお読みいただければと思います。
また他の効果として、細分化された機能を意味も分からず言われたままに実装する、という状況を避けやすくなるというものもあります。これがチームメンバー全員でUSMを作成する大きな理由です。
実際に、プロジェクト管理freeeでは開発中にエンジニアからサービスの改善アイデアが出てくることが特に多かったです。誰に何を届けるためのサービスなのかという大前提がチームメンバー全体で共有されているからこそ生まれた状態だと感じています。
MVPが決まり、いよいよ開発がスタート
USMを作った次のステップとして、MVPを全員で議論しながら決めていきました。やること自体はマップ上に網羅されているので、後はそこに線を引いていくだけです。プロダクトとして提供すべき価値を踏まえ、最低限ここまでは含めておかないとリリースする意味がないだろうというラインを探りました。最終的に若干のビジネス的な都合も考慮しつつ、これで本格的な開発をスタートしていこうと思えるMVPの姿が現れました。
このMVPをベースとして、リリースまで半年をかけて開発が進んでいくことになります。
その様子は次回以降3回にわたり、エンジニアリングマネージャー、スクラムマスター、テックリードといった面々からご紹介いたします。プロダクトマネージャーやUXデザイナーとはまた違った観点からプロジェクトについてお話させていただきますので、ご期待ください。
次回は、ユーザーストーリーとして絵に描かれた「マジ価値(ユーザーにとって本質的な価値)」をユーザーに届けるために、エンジニアチームが採用している開発プロセスや、その背景にある想いをエンジニアリングマネージャーである竹田 祥氏(Yossy)からお伝えします。
