Eclipseの設定を行う
では、Eclipse WTPを起動しましょう。フォルダ内にある「eclipse.exe」が、Eclipse本体プログラムとなります。これをダブルクリックして起動してください。
起動の途中で、「ワークスペース」の場所を尋ねてきます。これは、Eclipseで作成するファイルを保存したり、Eclipseの環境に関する設定を保管する場所です。これは、どこでも使いやすい場所を指定しておきましょう。特に理由がなければ、デフォルトのままでOKです。
起動すると、画面にいくつかのアイコンが表示されたウインドウが現れます。これは「ようこそ」ビューといって、主な機能を開くためのものです。右側にある「ワークベンチ」というアイコンをクリックすると、ワークベンチと呼ばれる、一般的な開発環境の表示に切り替わります。
WTPでサーバサイドの開発を行う場合、まず最初にサーバに関する設定を行っておく必要があります。WTPに、Tomcatサーバに関する情報を設定しておくのです。こうすることで、WTPからTomcatを起動したり、作成したプログラムをTomcatで公開したりといったことを自動的に行えるようになります。
では、[ファイル]メニューの[新規]から[その他]を選択してください。これで、各種のファイルや設定を新規作成するためのウィザード選択画面が現れます。この中から「サーバ」というフォルダを探し、その中にある「サーバ」を選択して次へ進んでください。
これで、新規サーバの作成ウィザードに移動します。最初に「新規サーバの定義」という表示が現れます。ここで、サーバのタイプの一覧リストから[Apache]フォルダ内にある[Tomcat v5.5サーバ]を選んで次へ進んでください。
サーバの名前と、Tomcatのインストール・ディレクトリー、使用するJREを指定する画面になります。インストール・ディレクトリーは、右側の「参照」ボタンを押して、Tomcatのインストールされているフォルダ(通常は、「C:\Program Files\Apache Software Foundation\Tomcat 5.5」)を選択してください。名前とJREは、デフォルトで設定されたままでよいでしょう。
プロジェクトの追加および削除の画面に進みます。これは、サーバで公開するプロジェクト(開発しているプログラム)を指定するものです。今はまだありませんからそのまま次へ進みます。
最後にタスクの選択という画面になります。サーバで実行するタスクは何もありませんから、そのまま終了します。
これで、サーバの設定が準備できました。後は、WTPを使ってプログラミングを開始するだけです。お疲れ様でした!
- まず、コマンドプロンプトを起動します。
- そこに、Eclipseのプログラム(eclipse.exe)をドラッグ&ドロップします。これでEclipseのパスが記述されます。もしうまく表示されなかったら、手作業でeclipse.exeのフルパスを打ち込んでください。
- その後に半角スペースを空け、「-clean」と入力します。
C:\eclipse\eclipse.exe -clean
というような形になります。 - Enterキーを押してEclipseを起動します。
まとめ
今回は「サーバサイドJavaとは何か」ということから、開発に必要なTomcatとWTPのインストール、そしてサーバ設定と、駆け足で説明をしてきました。初回で下準備をすべて完了しておきたかったのでかなり詰め込んだ感じになってしまいましたが、中には何をやっているのかよくわからない、という方もいたかと思います。
開発ツールの使い方などは、これからプログラミングを行っていくうちに次第に覚えてくるものですから、今はよくわからなくとも心配は無用です。今は、TomcatやEclipseの細かな機能や使い方や、JSP/サーブレットがどういうものかなど、よくわからなくてもかまいません。今回の説明は、すべて「下準備」です。「なんだかよくわからないけど、ここにある通りにしておけば、次回からサーバサイドのプログラミングに入れる」ということです。
サーバサイドJavaでは、覚えなければならないことがたくさんあります。とりあえず覚えなくていいことは、さらっと流して進みましょう。いずれ理解が進めば、次第にわかってくることもあるのですから。