対象読者
今回からFlutterの基本について説明します。Dart言語について知っている必要はありませんが、他の言語の基本を知っている方を対象に説明します。特に、JavaScriptやTypeScriptもしくは、Javaなど言語を使ってプログラミングしたことがある方であれば、より理解がしやすくなります。
Dartの基本
前回、Flutterのサンプルプログラムで示しましたが、まずはプログラムスタイルをなんとなく感じてもらえればと思い、記述しました。しかし、実際自分でコードを記述する時には、読んでなんとなくわかるだけでは不十分です。ここでDartの文法について詳細にお伝えすることは難しいですが、Flutterを使う上でも必要なDartの基本や文法について紹介します。
main関数
スクリプト言語に慣れていると、ファイルの上から順に実行される形式が普通といった感覚があります。一方、Dartでは、リスト1のようにmainという関数があり、プログラムが実行する際にはこのmain関数が実行されます。Flutterのサンプルコードにもこのmain関数があります。
main関数からプログラムが始まるのは、C言語やJavaのような言語と同じです。このような慣例を導入したことから、筆者はTypeScriptのような、JavaScriptというスクリプト言語を拡張した流れというよりは、どちらかと言えば、Javaのような言語を最近のJavaScriptの文化に近づけていったように感じます。
void main() { print("hello"); }
プログラムの実行
Dartプログラムの場合、dartコマンドを使うことでプログラムの実行が可能です。dartコマンドはFlutterをインストールしてあれば、既にインストールされているので新たにインストールする必要はありません。
また、dartコマンドはflutterコマンドと同じ場所にあります。PATHを通していない場合には、第2回を参考にしてください。次のリスト2は、先ほどのmainプログラムを実行した結果です。
>dart main.dart hello
また、今回紹介する内容であれば、dartをインストールしていなくても、図1のようにサイト上でも実行して確認できます。