チェコのJetBrainsは、Kotlin/Nativeにおける新たなメモリマネージャの開発者向けプレビューを、8月31日に開始した。
プラットフォーム固有のAPIを使用する場合、通常ならそのプラットフォームについてのみ考えればよいが、モバイルプラットフォーム間でのコード共有を可能にするKotlin Multiplatform Mobile(KMM)では、さまざまなコンパイラバックエンドによってiOSおよびAndroidエコシステムとシームレスに結合するため、さまざまなプラットフォームを対象とする共有コードの記述方法に違いが生じる場合がある。
KMMプロジェクトで並行コードを扱う場合がそれに該当し、Kotlin/Nativeが採用しているメモリ管理アプローチには、同時並行性に関する制限があることから、iOSとAndroid間でKotlinコードを共有しようとすると非常に手間がかかってしまう。
しかし、今回開発者向けプレビューが開始された新しいメモリマネージャでは、これまで存在したスレッド間のオブジェクト共有に関する制限が解除されたため、安全かつリークのない、並行プログラミングプリミティブが実現し、プロジェクトでKMMの使用を開始し、既存のAndroidアプリをiOSで動作させ、両方のプラットフォームの新しい機能を同時に作成することが容易になる。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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