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Power Automate Desktopチュートリアル

Windows10の無償デスクトップ自動化ツール「Power Automate Desktop」でメール操作を自動化する

Power Automate Desktopチュートリアル 第8回


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 Power Automate Desktopは、自動化可能な作業の流れ(フロー)をデザインし、実行するためのソフトウェアです。第7回ではPower Automate Desktopフローからのブラウザー(Google Chrome)の操作を使用したフローのデザインを紹介しました。第8回は、メールの送受信をするアクションを紹介します。

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 2022/05/18 14:00 Gmailのパスワード利用についてアップデートがあったため、本稿3ページ目「まとめ」の前に追記しました。(編集部)

 [注意]本稿はPower Automate Desktopの作業しているPCにExcelがインストールされている前提としています。また、Power Automate for Desktopからメールの送受信に使用可能なSMTP/IMAPサーバーとアカウントがある環境を想定しています。本稿ではGmailを利用します。

対象読者

  • Excel/PowerPointなど、一般的なツールの操作を理解している人
  • RPAツールを用いて業務を自動化したい人

メールアクション

 業務において、作業の結果を報告するためにメールを送信したり、新しい連絡を確認するためメールボックスにあるメールを受信したり、特定の条件を満たす受信メールに対して何か処理をすることは日常茶飯事だと思います。

 Power Automate for Desktopのフローからも以下のメールの送受信・処理を呼び出すことができます。

 [メール]アクショングループには以下のアクションが用意されています。

  • メールメッセージの取得
  • メールの送信
  • メールメッセージの処理

機密であるメールアクセス情報

 まず、単純に定型文を自分自身に送信するフローを作成してみましょう。

 本稿ではGmailを利用しますが、SMTPに対応していて各メール送信に必要な設定値にアクセス可能であればどんなメールサービスも構いません。適宜読み替えてください。

 機密な情報である送受信メールアドレスとそのパスワードをフローのアクションには直接含めずにテキストファイルから読み込むようにするため、事前に以下の形式で[メールアクセス情報.txt]として作成して、ドキュメントフォルダーに配置します。

[形式]メールアクセス情報.txt
{
  "mail": "(メールアドレス、xxxxx@gmail.com)",
  "pass": "(パスワード)"
}

[Note]メールアクセス情報の形式について

 この形式は、JSON(JavaScript Object Notation)と呼ばれ、元々はブラウザー上での処理を記述するJavaScript言語で構造化されたデータ(=Object)を文字列で表現する記法で、インターネット上でHTTP通信でのデータの交換・保存で標準的に使用されています。またJavaScript以外の多数のプログラミング言語でもサポートされています。Power Automate for Desktopでもカスタムオブジェクトとして解釈するアクションと、カスタムオブジェクトをJSON文字列に変換するアクションが用意されています。

 JSON文字列でのオブジェクトは、

{
	"プロパティ名1": (値1),
	"プロパティ名2": (値2),
	"プロパティ名3": (値3)
}

のように、{}の中にプロパティの名前と値の組をカンマ区切りリストで表します。名前と値の文字列は"で囲みます。プロパティの値に別のオブジェクトを設定することもできます。

 カスタムオブジェクトとして解釈して変数xに設定した後は、%x.プロパティ名%または%x['プロパティ名']%で対応するプロパティの値を参照できます。

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 飯島 聡(WINGSプロジェクト イイジマ サトシ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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