エンタープライズシステムなど、大規模なシステム開発の現場でも、品質を担保したうえで開発の高速化が求められている。この課題解決のために活用されているのが「Spring Framework(以下、Spring)」をはじめとするフレームワークである。2014年にリリースされた「Spring Boot」はバージョン2.3より、開発者に馴染みのあるコマンドに手を少し加えるだけで、Dockerイメージを容易に作れるようになったという。つまりコンテナ仮想技術(以下、コンテナ)が開発者にとってより身近になる時代が迫っているのだ。コンテナへの知識を高めることが開発者にとって、どんなメリットをもたらすのか。SB C&SでDevOpsを推進するエンジニアとして活躍するICT事業本部 ICT事業戦略・技術本部 技術統括部テクニカルマーケティングセンター 佐藤梨花氏に話を聞いた。
コンテナは今や当たり前に要求される技術
2021年4月、IDC JapanはコンテナとKubernetesの導入状況に関する調査結果を発表した。その調査によると、約4割の企業・組織がコンテナを「導入済み」「導入準備中」と回答。このことから、国内においてはすでにコンテナは当たり前に要求される技術になりつつあるという。
コンテナがこれほどまでに普及している背景にあるのが、開発サイクルの高速化だ。いかに顧客の要望に迅速に対応し、安全なシステムを構築できるかが企業価値につながる。環境構築が容易かつ迅速に行えるコンテナを採用する理由はそこにある。
現在、SB C&SでDevOpsを推進するエンジニアとして、Springについて積極的に発信している佐藤氏も「私自身もそうでしたが、環境構築を苦手にしている開発者は多い」と言う。なぜなら環境構築にはインフラ寄りの知識が必要になるからだ。
佐藤氏は新卒で入社したIT企業で約8年半、Javaによる基幹システムの開発に従事。メインはコーディングだが、顧客と打ち合わせして要件を定義したり、リリースした後の保守運用にも携わったりするなど、一人でDevからOpsまで経験したという。それでも「試験が始まるから新しく試験の環境を作ってほしいなど言われても、何から手をつければ良いのか、工数がどのくらいかかるのかわかりませんでした。また構築したものが本当に妥当なのかわからず、その積み重ねが苦手意識を増幅させていくのだと思います」と佐藤氏は話す。
だが、コンテナを使えば、開発者が苦手とする環境構築が一瞬でできるようになる。「環境を構築したことのある開発者なら、時間が短縮できるだけではなく、自分自身が生み出すアプリケーションをリッチにできるなど、良いものが生み出せることも知っている。コンテナ技術を身につけることは、開発者のキャリアに取っても優位になるので、魅力的な技術だと感じている人は多いと思います」(佐藤氏)
コンテナを使うメリットは高速化や環境構築の容易さだけではない。同じDockerファイルを使えば、本番環境と試験環境を同じにできるので、環境起因によるバグを撲滅できる可能性がある。
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中村 仁美(ナカムラ ヒトミ)
大阪府出身。教育大学卒。大学時代は臨床心理学を専攻。大手化学メーカー、日経BP社、ITに特化したコンテンツサービス&プロモーション会社を経て、2002年、フリーランス編集&ライターとして独立。現在はIT、キャリアというテーマを中心に活動中。IT記者会所属。趣味は読書、ドライブ、城探訪(日本の城)。...
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篠部 雅貴(シノベ マサタカ)
フリーカメラマン 1975年生まれ。 学生時代、大学を休学しオーストラリアをバイクで放浪。旅の途中で撮影の面白さに惹かれ写真の道へ。 卒業後、都内の商業スタジオにカメラマンとして14年間勤務。2014年に独立し、シノベ写真事務所を設立。雑誌・広告・WEBなど、ポートレートをメインに、料理や商品まで幅広く撮影。旅を愛する出張カメラマンとして奮闘中。 Corporate website Portfolio website
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