米Google CloudはArmアーキテクチャのプロセッサを搭載した仮想マシン「Tau T2A」をプレビューの形で7月13日、提供開始した。
Tau T2Aのプロセッサは米Ampere Computingの「Ampere Altra」プロセッサを搭載している。このプロセッサは英Armが開発した「Neoverse N1」コアを採用したものだ。1つの仮想マシンにつき、最大で48のvCPUを搭載し、1つのvCPUごとに4Gバイトのメモリを備える。ネットワーク接続は最速で32Gbpsとなっている。
Tau T2A仮想マシンは、Red Hat Enterprise Linux、Suse Linux Enterprise Server、CentOS、Ubuntu、Rocky Linuxといった主要なLinux OSが対応しており、コンテナも使用できる。さらに、「Google Kubernetes Engine」「Batch」「Dataflow」といったGoogleのサービスを利用できる。
利用価格は32のvCPUと128Gバイトのメモリを備えた仮想マシンで、1時間当たり1.232ドル(アイオワ州のus-central1リージョンの場合)。現在、us-central1のほかに、europe-west4(オランダ)asia-southeast1(シンガポール)で利用可能だ。
Tauはスケールアウト型の処理に向き、コスト当たりの性能が良い仮想マシンとして、2021年6月に提供を始めたもので、当初は米AMDの第3世代EPYCプロセッサを使用したものを提供していた。今回、ArmアーキテクチャのAmpere Altraプロセッサを使用したものを提供することで、選択肢が広がった。
Ampere Altraプロセッサは、2022年4月にMicrosoftが採用を発表しており、このプロセッサを搭載したAzure仮想マシンを提供している。Amazon Web ServicesもArmアーキテクチャの「Graviton」シリーズのプロセッサを採用した仮想マシンを提供しており、これで3大パブリッククラウドすべてでArmプロセッサを利用できるようになった。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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