米Googleは、スマートフォン向けオペレーティングシステム(OS)「Android」で同社が提供しているモジュール単位のアップデートに対応する「Extension SDK」の正式版を1月9日(現地時間)に公開した。
Androidでは、GoogleがOSを更新しても、個々のスマートフォンを販売するメーカーが自社の機種に合わせて更新に手を入れて公開するまでは、ユーザーの手にアップデートが届かないことが問題となっていた。そこで、2019年9月公開の「Android 10」からはAndroidを構成するプログラムの一部がモジュール化された。これにより、GoogleによるアップデートをGoogle Play経由でユーザーが直接受け取れるようになった。結果として、セキュリティ対策や不具合修正を目的としたアップデートをユーザーがいち早く入手できるようになった。
今回、正式版が公開になった「Extension SDK」は、Googleがユーザーに直接提供するモジュール単位のアップデートに開発者が対応できるようにするものだ。アップデートでは、OSの新版で新たに提供を始めた機能を旧版のOSにも提供することがある。Extension SDKを利用すると、モジュール単位のアップデートでGoogleが旧版のOSに向けて提供した新機能を開発者が活用できるようになる。
例えば、「写真選択ツール(PhotoPicker)」は、Android 13で新たに加わった機能だが、その後のモジュール単位のアップデートによって、Android 11以降のOSで利用できるようになっている。Extension SDKを利用することで開発者は、Android 11以降のOSでPhotoPickerを利用できるようになる。GoogleはAndroid 13向けに、新機能「プライバシー・サンドボックス」のベータ版を提供することを予定しているが、この新機能に対応するExtension SDKも提供するとしている。
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です